母性9% ページ10
XANXUS side
夜中に俺に抱き着いて泣いていた母さんは、1週間休暇を取ったと言い、ずっと俺のそばに居た。
生意気言ってた俺に対しても、怒鳴りも拳骨もよこさず、ただ笑顔で頭を撫でる。
全くもって意味がわかんねぇ。
それでも、
貴「うっ、ぐすっ、XANXUSｯ!」
夜中に自分の部屋で泣いていた。1週間、ずっとだ。
日中は貯めたお金を切り崩したと言って肉を出してくれたり
一緒に散歩したり、本を読んだり字を教えてくれたり
今まではスラムじゃ意味ないからなんて言って教えてくれなかったことばかり
笑顔で撫でて抱き締めてくれる、優しい母さん
俺だって、夜中に母さんが居ないのは寂しかった
日中は夜の仕事に備えてなるべく寝なきゃいけねぇから騒いで遊ぶ事も出来なかった
だがこの一週間は、本当に、口にも態度にも出さねぇが夢のようだった
だが、その結果がこれかよ
女「あぁ！私の息子よ！今お父様が来てるのよ！さぁ！早く行くわよ!!」
目の焦点が合ってない女が俺の手を引く
本当の事を教えてあげる、そう言って連れてこられた橋の上には娼婦が居て、俺を息子だと言ってきた
どうでもよかった、母さんさえ居れば、俺にとっては何もかもどうでもよかった
慌てて後ろを振り返り母さんを呼ぶ
ｻﾞﾝ「!?母さん!!なんだよこの女!!母さん!!」
貴「…………お前の本当の母親だ。お前はこれから父親と暮らす事になる。」
ｻﾞﾝ「は？なんだよ、それ、意味わかんねぇよ!!」
貴「………………幸せにな、XANXUS。」
そう言って、目に涙を浮かべながら背を向けて去っていく母さん
俺の本当の母親とかいう女は痛いぐらいに俺の手を引き早足で
母さんとは反対方向へと向かっていく
巫山戯るなよ、俺は母さんと一緒に居たいんだよ、
なんで、母さん、
もうわがまま言わねぇから、肉も我慢するから、野菜も食うから、
生意気だって、言わねぇから、また、また愛してるって言って、抱きしめてよ、母さんｯ
そんな思いも届かず、知らねぇ場所に連れてこられた。
目の前には年老いたじいさんが1人。
女はベラベラと何か喋っていた
俺の名前を10代目として10が2つ入ったXを用いてXANXUSと名ずけたと
だが違う、これは、母さんが10月10日にお前を拾ったからだと、だからXANXUSと、名付けたと
じいさんが炎を灯して見せろと言うので、言われた通りに灯すと
ﾉｰﾉ「あぁ、これはボンゴレの死ぬ気の炎だね。間違いない、お前は私の息子だよ。」
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