母性17% ページ18
貴「私な、人生で初めて後悔してる。」
ｻﾞﾝ「ﾊｯ､後悔するような事があったか？俺を拾った事か？」
憎まれ口を叩いても、優しく見つめてくる母さん。
貴「お前を、手放した事だ。」
そっと俺の頬を撫でて悲しそうに微笑む母さんは、今にも泣き出しそうだった。
貴「お前が幸せなら、危険が承知ならと、そう思って、お前を9代目の元に見送った。
だが、間違っていたよ、こんな大きな傷、残す様な道を歩ませた事、後悔してる。」
スリスリと頬の傷を撫でる母さん、今更遅い、おせぇんだよ
ｻﾞﾝ「遅せぇよ、何もかも。」
貴「……分かってる。だけどお前を忘れた日は1日も無かった。お前を愛していなかった日はなかったよ。」
ｻﾞﾝ「…………、もう傍に、居ねぇつもりか。」
貴「……ずっと居たいが、お前は望まないだろ。まぁ私よりまずは部下とお前の傷を治すことに専念しろ。
お前が生きてさえくれれば私はそれでいいんだ。」
そう言って立ち上がり出て行こうとする母さんを慌てて腕を引き、抱き締めた。
そういう事が出来たのは、気を利かせたつもりか、部屋から出ていった幹部共が居ねぇからだ。
貴「!?ざ、ざん、ざす、？」
ｻﾞﾝ「もう、どこにも行くな、母さん、」
貴「!!母さんなんて、呼ばれる資格、ｯ､な、いよ、ぉｯ､」
俺の腕の中で泣き出した母さん。俺達はお互いに、離れない方がいいのかもな。
柄にもなくそんな事を思った時に気付いた。
記憶の中の母さんよりも大人になっていたから気付かなかったが
ｻﾞﾝ「なんで、そんなに若ぇんだ？もう40超えててもおかしくねぇだろ。」
貴「！それは、その、話す！が！その前に離せ！そして寝ろ!!//」
赤面してじたばたと暴れ始める母さん。そっか、男経験、ねぇんだもんな。
取り敢えずそっと離した。
貴「いいか!?私の話は必ずする！だがその前に怪我を治して一緒にイタリアに帰ってからだ!!」
今すぐ問いただしたいところだが、渋々頷き、母さんもしばらく病院で寝泊まりする事を聞いた。
なら問題はねぇ。だがな、病室は病人が使う所だとか言って
廊下に寝袋敷き出した時はカス共も使って全力でとめた←
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