母性10% ページ11
ﾉｰﾉ「あぁ、これはボンゴレの死ぬ気の炎だね。間違いない、お前は私の息子だよ。」
そう言って俺の肩に手を置くじいさん。俺をボンゴレ本部に連れていき、10代目として育てると言い始めた。
俺を連れて行くのはいい、だが、ここに残る母さんは？どうなる？
口を開く前に車に乗せられた。だが、肝心の爺さんはまだ乗ってこない。
車の窓から外は見えず、カーテンがかかっている。クソが。
貴方side
取り敢えず見送りに、とでも思ったけど、さっさと車に乗せられたXANXUS。
その顔は、少し、悲しそうに見えた。
でもきっと今だけ、あの子には大変だけど幸せな未来があるんだから。
車も立ち去るだろうと思い背を向けた瞬間
ﾉｰﾉ「そこのお嬢さん、何か御用かね？」
紳士なじいさんが私を呼び止めた。
貴「別に何でもねぇよ。邪魔したな。」
ﾉｰﾉ「待ちなさい、お嬢さん。今しがた車に乗せた私の息子に用があるんじゃないのかい？」
貴「！……私は、あの子を今まで育てた親だよ。」
バレバレかよ、流石は超直感って所か？クソうぜぇ。
隠したって無駄なのは分かってるんだ、だったら聞いてもらおうかと
背を向けていた爺さんに向き直り一言
貴「XANXUSを、幸せにしろ。必ずだ。父親だと言うのなら必ず、あの子を幸せにしろ。約束しろ。」
ﾉｰﾉ「あぁ、勿論だ。約束しよう。君にも何か、贈るべきかな？」
貴「いらない。だけど、毎年10月10日に、あの子に誕生日プレゼントを贈らせて欲しい。Mと記すから。」
ﾉｰﾉ「あぁ、約束しよう。」
そう言ってお互いに背を向けて歩き出す。
家に着いた途端、膝から崩れ落ちた。
なぁ、XANXUS、お前は幸せになれよ、私も、いつか会いに行くから。
必ず会いに行くから、だから、その時は、
貴「母さんって、呼んでね、ｯ､XANXUSｯ!!」
涙が溢れて止まらなかった。どのくらいの時間が過ぎたか分からないが気付けば三日三晩泣いていた。
いつまでもウジウジするのはらしくない、働いて、お金を貯めて
XANXUSの誕生日プレゼント買って、逢いに行くんだから。
貴「だって私、母親なんだから、うん！そうだ！いつまでも泣いてられっかよ！」
自分に活を入れて立ち直り、昼間の仕事を探しに家を出た。
もし、彼が傷付くのを知っていたら、絶対に行かせなかったのに
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