母性1% ページ2
私、Aは今赤ん坊を抱えて自分の隠れ家にようやく帰ってきた。
路地裏で1人泣いていたこの赤ん坊。あのままあそこに居ても
ろくなカスに拾われねぇし、最悪死んでたろ。
にしても、拾ったはいいが、赤ん坊の世話なんてした事ない上に
自分の事で手一杯の私。なにせ治安の悪いこの貧民街で
たった12の少女が1人でここまで生きられたんだ、むしろ凄い←
まず赤ん坊は何を食べるんだ？何をすればいいのか
等とわからない事だらけで頭を抱える。
ふと腕の中の赤ん坊を見ると、こっちの悩み等露知らず
すよすよと気持ち良さそうに寝息を立てている。
畜生と憎らしい反面、可愛くて許せてしまう。
貴「ﾌﾟﾆﾌﾟﾆ)ったく、絶対に育て抜いてみせるからな!!」
赤ん坊「ぅ、あぅ(ﾍﾆｬ」
柔らかい頬をつつきながらそう宣言すると
嬉しそうに寝ながら笑う赤ん坊に母性が芽生えた←
取り敢えず私は寝相が悪いので、少し離れた所に
ありったけの服や布団を集めて赤ん坊の寝床を作る。
そこに赤ん坊を寝かせると
赤ん坊「う、うぅ、ﾋｯｸ､おぎゃぁ、おぎゃぁ、おぎゃぁ、おぎゃぁ！」
貴「!?な、なんで泣くんだよ!?」
手を握ったり頭を撫でたりしてみても全然泣き止まない。
取り敢えず抱き上げてみると
赤ん坊「ふぇ、ふぅ、あぅ！(ﾆﾍｪ」
貴「お前抱っこして欲しかったんだな！」
どうやら抱っこして欲しくて泣いていたらしい。
しっかし、赤ん坊は泣く事しか出来ねぇのか。
世のお母様方は大変だなァ。まぁ私も今日からその1人だけど。
貴「取り敢えず、お前いつになったら喋れるようになるんだ？
飯とかどうすればいいか分かんねぇんだけどー？」
赤ん坊「へっ、へっ、あい！」
貴「通じるわけねぇかぁ。取り敢えず寝ろ寝ろ!!
私はもう疲れた。」
赤ん坊「あぅ、あうあぃ！」
ケラケラ笑う赤ん坊を寝床に戻し、その隣に横になる。
ポンポンと優しく力加減してお腹を一定のリズムで叩くとすよすよとまた寝息をたてた。
それを見ていると、私も疲れがどっと押し寄せて
気付けば二人揃って寝てしまっていた。
それが、私が初めて、XANXUSに出会った日
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