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「やっぱり来てくれたんですね?」
「これ、助かりやした」
「わざわざ包んでもらってありがとうございます」
次の日、彼はまたここに来た
貸したタオルは丁寧に袋に包まれている
「まだ若いのにしっかりしてるのね」
「あんただって若いだろ」
「あら?私こう見えても26よ」
どうやら童顔と低身長のせいか
同い歳くらいに思われていたらしい
彼はその言葉にびっくりして言葉に詰まっている
「それで貴方はいくつなの?」
「18…」
「8歳差ですね、すごくお姉さんになった気分」
私は内心18歳という数字に驚いていた
この歳でもうお侍さんだなんて
とても胸苦しい感情が湧いてくる。
「そんな年齢よりも自己紹介まだだったわね
私の名前は東條 A。」
「沖田総悟…8歳年上っておばさんじゃねーか」
「沖田君、せめてお姉さんにして欲しいかな…」
職業柄あまり年下の人と話す機会がないから
とても新鮮だった。
おばさん呼びは腑に落ちないけど
「私、そこの通りの所で小さい小料理屋をやっているの、サービスするから良かったら来てね」
店のアピールをしつつ
じゃあっと少しお辞儀をして
私は沖田総悟くんと別れた
(明日も来てくれるかな…)
穏やかな晴れの夜はとても気持ちがよかった
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みさ - 面白いです!更新頑張ってください!応援してます (2018年12月23日 14時) (レス) id: 817345b6d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヨル | 作成日時:2018年12月7日 21時