# ページ27
ごめんね、ごめんね。
男は何度も、A先生の名を呼んで、頭を撫でる。
「…私の“A”がお世話になったようだねぇ」
男の目線の先には脳無。
ゾッとするほどの、殺気。そして、光が宿らぬ、瞳。
目が笑っていない。鳥肌が立つ。
「太宰。程々にしとけよ」
黄色い髪で、後ろに一つで纏めている男は言った。
「…嗚呼、分かってるよ。それぐらい」
にこりと笑ったが矢張り目は笑っていない。
敵が、襲うも周りの奴らが圧倒的強さで倒していき、10分もたたぬうちに、
敵は全員倒されてしまった。無駄一つない動き、物凄い強さ。
「…中也」
「あぁ゛?」
男は中也と言った。
すると、男性にしては背が低い男が反応する。
犬猿の中なのだろうか。あまり良い雰囲気が漂っていない。
「太宰、命令だ」
「中也君、命令だ」
二人の、長らしき者たちの声が重なった。
「今日限りの、双黒を復活せよ」
重なる声、漂う威厳のある声に殺気。
嗚呼、物凄く怒っているのだと。
「ッチ…Aの為なんだからな」
「嗚呼、分かってるさ。私だってAがいなかったら双黒を復活させるだなんて馬鹿げた事
やらないよ」
二人は文句を言いながらも、引き受けている。
ザッ、と二人は地を踏み、脳無の前に立った。
「此奴は異能力者じゃねぇな…」
「じゃあ私の異能力は効かないと…どうする?中也」
「作戦コード、櫺子の外に雨か造花の嘘だろ」
「いーや、恥と墓蛙だね」
「はぁ?」
この男たちは先ほどから、どんな会話をしているのだろうか。
A先生がピンチだというのに。喧嘩なんて馬鹿げたこと。
「中也」
「ンだよ…」
治と呼ばれた男の瞳は真剣な瞳で、有無を言わせぬ雰囲気が漂っている。
「…私の作戦コードが間違っていたことは?」
にやりと笑っていった。
男は、チッ、と舌打ちを零した後、ねぇと言った。
*
「やぁ、脳無くん…だっけ?」
にこにこと笑いながら男は脳無に近づいていく。
何をやっている、死ぬぞと言おうとした。
脳無が男に攻撃をしかけようとした。
飛ぶ脳無の体。
低身長の方の男の腕が脳無の腹に。一気に飛ばされ、瓦礫に脳無は埋もれた。
「はぁっ…ンで太宰とこんなこと…」
ぶつぶつと文句を言いながら、脳無に背を向けた。
「っ…!?」
飛ぶ男の体。
男は壁に思いっきり体をぶつけた。
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嘘吐き姫(プロフ) - 中也さん、今度は戦国武将ですか…敵がバッサバッサですね(笑) 名前っぽいペンネームも素敵ですけど、双黒尊い…って、率直&ドストレートで、私は結構好きです!名前変わっても双黒尊い…さんはM・T(マイ・天使)です(( (2019年11月8日 19時) (レス) id: 346988f6d0 (このIDを非表示/違反報告)
双黒尊い…(プロフ) - リアさん» それは大変失礼いたしました。私がこのCSSを気に入っているという諸事情であまり変えたくないのです。本当に申し訳ございません。もうお知りになっているのかはわかりませんけれど右側にあるCSSという所を押せば、普通のに切り替わりますよ。 (2019年11月8日 16時) (レス) id: f17b921f9b (このIDを非表示/違反報告)
リア - あの小説のほうはすごく面白いのですが背景が桜の花びら、字が白なので大変読みにくいです壁紙を変えてください (2019年11月8日 16時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - 双黒尊い…さん» リクエストください(笑) (一つ前のコメント、レスつけそびれちゃいました、すみません!) (2019年11月6日 22時) (レス) id: 346988f6d0 (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - リクエスト消化、ありがとうございました!びびりみたいなコミュ症みたいな夢主ちゃんめっちゃ可愛かったです(眼力) あと、「俺ってそんなに怖いのか」っていう中也さんの心の叫びにちょっと笑っちゃいました(笑)リクエスト停止を解消したら、是非私の作品にも (2019年11月6日 22時) (レス) id: 346988f6d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:双黒尊い… | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kouki69632/
作成日時:2019年10月22日 19時