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一応グルッペンさんの発言の後、食堂にいた人たちには自己紹介をしてもらった。自分ももちろん自己紹介済み。
まあ、名前と出身国を言っただけだが。
そういう意味では、ここで互いのことをよく知っておくのもいいかもしれない。
「改めまして、トントンっていいます。書記長やっとるけど、あんまかしこまらんでええで。」
私は書記長に喧嘩ふっかけたのか、怖い怖い。
でも、笑顔はどことなく優しさを感じた。
もちろん『かしこまるな』と言われても態度は変えない。
「Aです。多分シッマの友達です。多分。…多分。」
大分信憑性怪しいけどね。さっき絶交してもよかったんだけどね。
…にしても、妙だ。
トントンさんは書類の整理をし始め、私は我々国の新聞を読んでいた時、ふと思った。
ふつう、『苗字は？』と思うものなんじゃないだろうか。シッマにも聞かれたことがない。
…別にそんな地雷じゃないんだけどな。
ただ、物心がついたときにはもう全寮制の軍学校に入っていた。
そして色々あって実力も認められてスパイに。なんて人生だろう、本当に。
『総統閣下厳選！！我々国オススメスイーツ！』
新聞にもくっそどうでもいいことしか書いてない。
平和そのもの。
「…ん？」
『苺を中に混ぜ合わせたいちごプリン！これは最高だぞ、これを作った主人に国民栄誉賞を与えたいくらいだ！』
素直に美味しそう。
よし、明日ここから出てこれを買いに行くんだ！！
そして農家を初めて近所のおじさまおばさまと他愛ない会話を繰り広げて…！
「そういえば、そろそろ１０時やけど。」
夢は書記長様によって砕け散った。
「１１時にはエネルギー削減のため防衛システムとか以外は消灯や。風呂入っとき。」
そう言って、指差すのはドア。
なるほど、１人１人の部屋の中に風呂が設備されていると。金持ちかよ。
私なんか今まで、きったない混浴に入らされていた。
礼を言いながらも、さりげなくトントンさんを先に風呂に入らせた。
失礼にあたると考えたからだ。
…なんかあるかな。と、部屋を探す。
書類を見てみるが、多国語も混じっていて読みにくい。それを難なく処理するトントンさんはたしかに有能なのかもしれない。
「どれどれ…。貴国の兵…我が国に…侵入した…拷問の結果…言った…！？怖っ！！」
途切れ途切れに読めたその書類をパッと手放す。
なるほど、国の繁栄のためには如何なる手段も問わない、それがこの国なんだ。
如何なる手段も問わない…ね。
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夜飴月／黄泉月(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます。そろそろ終わりなので、私生活が安定してきたら更新します…！！ (2019年10月8日 19時) (
レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)
りんご - はじめまして！好きです(唐突な告白)気長に更新待ってます！ (2019年9月29日 17時) (レス) id: ed57538bc3 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴月／黄泉月(プロフ) - 月さん» コメントありがとうございます。私生活が忙しく、なかなか更新できずにすみません…。 (2019年5月25日 15時) (レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)
月 - 好きすぎる！ (2019年5月23日 6時) (レス) id: 235ab58054 (このIDを非表示/違反報告)
有 - 夜飴月／黄泉月さん» はい！楽しみに待ってます！ (2019年5月5日 0時) (レス) id: 4839ac1ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜飴月／黄泉月 | 作成日時：2019年1月18日 20時
