#５ ページ5
目が覚める。
真っ白な天井と、微かに痛む脇腹。そして、みぞおち。
「あっ、おはよう。」
「…お、おはようございます。」
『神』と書かれた紙を額から垂らす男の人がいて、少し驚いた。もしかしたら、死んでるのかな。
いや、でもまだ死んでないな、これは。痛みを感じてる時点で脳が機能してるもんね。
「あの、クソシマ呼んでもらっていいですか？ぶん殴りたいんですけど。」
「そんな物騒なこと言わないの。」
『しんぺい神です。ぺ神って呼んでね！』と明るい挨拶が来たので、こちらも名前を名乗った。
生きていたからにはクソシマに最高の仕返しをしてやる。
「疲れもあるだろうし、７時から夕食しっかり食べてね。」
布団と服を少し剥がして腹に巻かれた包帯をみるぺ神さん。明らかに丁寧な巻き方だったことから、巻き直したことが伺えた。
夕食…ね。
時刻は、夕方６時４５分頃。シッマを訪ねて事情聴取するのはまた後でって感じかな。
それか、夕食の時に聞くか。
「それにしても身体、丈夫だねぇ。」
「え、ええまあ。」
とりあえず、元スパイという事実は隠蔽しておこう。なにがあるかわからな…
「元スパイだったんでしょ？そのクソシマさんとやらに聞いたよ。」
クソが。
全部シッマのせいでめちゃくちゃだ。でも、このぺ神さんって人いい人そうだ。
「では、私はこれで。」
「うん、まだ治りかけだし、気をつけてね。」
やば、ぺ神さん優しすぎ。惚れるわ。
廊下に出ると、部屋がたくさん並んでいた。
…というか、夕食食べる場所知らないんだよなぁ。
と、近くを歩いていたメイドさんを見つける。
話しかけると、笑顔で答えてくれる。
…まず、シッマについて聞くか。
「シッマってメイドさんの中でどんな人ですか？」
「うーん、そうですね。コネシマ様はとても明るくて、元気な方ですね。」
はえーっ、コネシマ様ね。あいつ様付けなんてされて、絶対調子乗ってる。違いない。
…もう１人。
誰だっけ…えっと…。
そう！
「トントンって人はどんな人ですか。」
私を滅多刺しにした奴。精神的にも、肉体的にも。…んまあ、メンタルは強いからすぐ回復したけどね。
「大天使のように優しく、何事においても有能な方です。」
…。
…そうだ、きっとこのメイドさんは疲れてるんだ。トントンとかいう人がそんな人道的なわけない。
そう、疲れてるんだ。
必死にそう願った。
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夜飴月／黄泉月(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます。そろそろ終わりなので、私生活が安定してきたら更新します…！！ (2019年10月8日 19時) (
レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)
りんご - はじめまして！好きです(唐突な告白)気長に更新待ってます！ (2019年9月29日 17時) (レス) id: ed57538bc3 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴月／黄泉月(プロフ) - 月さん» コメントありがとうございます。私生活が忙しく、なかなか更新できずにすみません…。 (2019年5月25日 15時) (レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)
月 - 好きすぎる！ (2019年5月23日 6時) (レス) id: 235ab58054 (このIDを非表示/違反報告)
有 - 夜飴月／黄泉月さん» はい！楽しみに待ってます！ (2019年5月5日 0時) (レス) id: 4839ac1ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜飴月／黄泉月 | 作成日時：2019年1月18日 20時
