夏油傑と交わるまで【呪術廻戦】

３４秒前 ページ16

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ベッドで一緒に寝ることになるとは。

想定外だ。







もう1組布団ないの？と聞いた私に、


"『は？一緒に寝るに決まってるだろう』"


と即答した傑。







「…狭くない？大丈夫？」

「シングルベッドで抱き合って寝るなんてムードがあって私は好きだよ」

「…ソウデスカ、」




思わず片言になってしまうほどのストレートな言葉。
顔が熱くなるのがわかって更に恥ずかしくなる。






「ドキドキしてる」

「へっ…？」

「心臓」

「わ、わたし…？」






後ろから抱き締められているのを腕の中でくるりと回転させられ、目の前には傑の胸。



そして手を掴まれ、そのまま傑の胸まで持っていかれる。








「…わ、」

「ね？」







…まさか傑のことだったなんて。


触れた胸は音が聞こえてしまいそうなほどに鼓動が早くて。







「傑もドキドキするんだ……」

「Aにだけだよ」

「……恥ずかしいからやめて」

「ははっ、本当に可愛いね」







ぎゅうと抱き締められ胸いっぱいに幸せが広がった。







「傑、」

「ん？」

「好き」

「…私も好きだよ」

「大好き」






広い背中に腕を回してTシャツを掴む。






「…だから、我慢しなくていいよ」

「……え？」

「ずっと悲しい顔してる、」





何があったかはわからないけど、今まで見たことないくらい悲しい表情。

見てるこっちがつらくなってしまうほど。








「…君にそんなことを言わせてしまうなんて私は最低だね」




ぽつりと零した言葉には色がなくて。








「……最近考えるんだ」







「弱きを助け強きを挫く、」







「呪術は非術師を守る為にあると思ってた」







「でも、もう私にはわからない」







「何が正しくて何が間違ってるのか」








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