如月一家の真実6 ページ7
零「彼女は本当に真っ直ぐで不器用で、とても優しい心を持った子供思いな可愛いやつです。俺はAに……死んで欲しくない」
祐也「それはAも思っていると思うが……?」
零「そう、かもしれませんが……Aとだけは一緒に戦えません。俺のお願い聞い届けてくれますか?」
??『零のばーーーか!』
突然威勢のいい声が聞こえその声のした方に振り返った──
ー如月Aside
リビングに向かっている途中、零とパパが何か話している声が聞こえた
その声は歩けば歩くほど大きくなり、近づいていった
《──俺はAに……死んで欲しくない》
《それはAも思っていると思うが……?》
《そう、かもしれませんが……Aとだけは一緒に戦えません。俺のお願い聞い届けてくれますか?》
ハッキリと聞こえた拒絶の言葉
何より恐れていたことが今、目の前で起こった
──零は私のことを……見放したの?
込み上げてくるのは怒りと憎しみと──悲しみだった
信じてたのに、信じろって……いった、のに…
A『零のばーーーか!』
思わずそう叫んでいた
消えてしまったのは零が私に撃った恋の弾丸
深く深くまで、入っていたのに……あっという間に憎しみへと変わってしまった
振り返った零の顔はとてもビックリしていた
そうだよね、こんな事私の前でなんか言えないよね
冷静な思考とは反対に私の顔は涙でぐちゃくちゃだと思う
零「なっ、ち、違う!A……!」
何が違うの?
もう、その場にいたくなくて私は家を飛び出し森の中へと入っていった──
ー降谷零side
大声を出した主はAで、すぐにAに勘違いをさせてしまったと理解し弁解の言葉を口にした……けどそれが失敗だった
零「なっ、ち、違う!A……!」
気付いた時には涙で頬を濡らしていた
しまった……今の言葉でAを煽ってしまったらしくAは勢いよく家を飛び出した
零「くそっ…A…!」
俺はAを追いかけるように家を飛び出した
祐也「ちょ、待…」
咲恵「祐也、空気読みなさい」
そんな2人のやり取りさえ、今の俺には世間話にしか聞こえなかった
ー如月Aside
A『はぁ……はぁ、はぁ…』
素足のまま家を飛び出した私はしばらく全速力で走っていた
足の痛みに止まり、気付いた時には既に辺りは真っ暗になっており、足は出血していた
A『………れ、い…』
痛みよりも零が気になって仕方がなかった
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りん - 続きが楽しみにしてます (2017年5月12日 19時) (レス) id: aa9084d7b6 (このIDを非表示/違反報告)
テンション異常者 - 早速更新ありがとうございます!なんか・・・もう、最高です。最高すぎます。お忙しいとは思いますが、更新頑張ってください!夜分遅くに失礼しました。 (2017年4月16日 1時) (レス) id: fc87d70acc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆかげ | 作成日時:2017年2月1日 22時