男主side ページ34
俺から離れたダニーは無精髭をなぞりニコニコしていた
「いつこっち(日本)に?」
「ついさっきさ。道に迷ってたら君のマネージャーを見つけて乗っけて貰ったんだ。」
「あんな脅しみたいな頼みで断れないでしょうが……。」
額に手を当ててため息を吐く翔也をみ、じろりとダニーを見た
「普通に頼んだだけだよ!」
「窓を叩いて開けたらメスをチラつかせて“乗せないと……”って意味深な事言ったのが普通の頼み方ですか?」
「…………ダニー?」
「うっ……だって仕方なかったんだよ。うちの奥さん日光に弱いから一刻も早く乗せたかったんだよ。」
しょぼんと落ち込むダニーにため息を漏らす
「そちらの男性はヴァイオレットさんのお知り合いですか?」
丁度路地裏から出てきた2人はダニーを見て突然身構えながら言った
「!!君凄くいいからだしてるね!!」
ダニーはしょんぼりから興奮に機転しガシッと昴の肩を掴んだ
「この骨太さ……この筋肉の厚さ……!!素晴らしい!解剖させてくれないか!?」
「無理に決まってるだろ。」
手刀をダニーの頭に落とした
「ぐっ……!痛いじゃないかシルバー……僕は忠実に欲に従ってるのに……。」
「いやいやいや、そんな危険な欲があって堪るか。」
もう1回手刀を入れるとあぅっと声が聞こえた
「ね、ねぇヴァイオレットさん。あのお兄さん誰?」
「おれの知り合いだ、ダニー。挨拶。」
「ん?あぁ、ごめんね。僕はダニー。元医者さ。」
「ダニーは医療関係のエキスパートで色んなとこから高い評価を受けていてな、ダニーの右に出るものはいないだろう。」
「いや〜そんなに褒めなくても………君は!?」
突然ダニーが哀ちゃんをガシッと掴みまじまじと見つめる
「……なるほど…そうか君が」
ドガッと背中を思いっきり蹴り哀ちゃんを救出
「っ〜〜〜……!!」
「ったく……。すまないな哀ちゃん。」
「い、いえ大丈夫よ。ちょっとビックリしたけど。」
「いててて……酷いよシルバー……。」
「お前が悪い。」
「ウッ……。ごめんね君。お詫びと言って何だが君にこれをあげるよ。」
黒衣のポケットから小さいメモを渡した
「ヴァイオレット、時間が。」
「分かった。ダニー行くぞ、乗れ。」
「オッケー。あ、1人の時にこれ見てね。」
ニコッと笑うダニー
車を発進し道路に沿って目的地に走り出した
「ダニー何を渡したんだ?」
「ん?まぁちょっとしたプレゼントだよ♪あの子にとってね」
ニコリと笑った
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