【ハイキュー】クールなメガネ男子は実は明るい音楽家!?６【男主】

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side.赤池



3日目も終わり残すはあと1日。


今日も色んな人から上手く逃げた。
今になってピアノを弾いてしまったことを後悔しても仕方がない。
誤魔化して、誤魔化して最低、卒業するまでに俺が黒崎Aであることをバレずに過ごすだけだ。

2年間やってこれたんだ。あと1年。

いや、1年もないんだ。


バレるはずはない。


「A、もう帰る？」荷物をまとめ、鞄に詰め込んでいる俺の姿を見た京治が声をかけて来た。
『ああ。用事があってな。悪い、一緒に帰れなくて。』
「仕方ないよ。家の用事なんでしょ？早く行きなよ。」
『そうだな。じゃあ、また明日。』
「明日ね。」
教室を出ると楽器を持ったアイスクリームのメンバーに会った。

「赤池、帰るのか？」
『ああ、家の用事があってな。』
「マジかよ。最後に見てもらおうと思ったんだけどなぁ…」
『それは明日のお楽しみにしておくよ。何なら京治に頼めば？』
「赤葦！どうだ？」
「いや、俺もAと同じく、明日の楽しみにしてるよ。」
「お前らなんだよー。」
「そうだよ最後くらいさ。」
『俺はお前達に期待してるんだよ。だから、明日は頑張れよ。じゃあな。』

それだけ言って俺はアイスクリームのメンバーと京治に別れを告げ、小走りで廊下を走った。


そして、ナオさんたちと合流して、練習をしたが、その時に案の定、俺のことを話された。


森さんなんかはずっと笑っていた。


学園祭も今日の練習も俺のここ数日の悩みを吹き飛ばしてくれた。



だが、今日は日曜日。



主題歌を担当したドラマの第2話のオンエアの日。




スタジオの外にある休憩スペースにあるテレビでナオさんたちは観ていたが、俺は観る気になれず、スタジオに引き篭もってアンプの音を気持ち上げてギターとキーボードを弾いていた。



意味もなくただただ一人で弾き続けていた。




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