よんじゅうごこ ページ48
〜さとみ〜
俺はあの女に連れられて来たのは
莉犬くんの教室
扉を開けると莉犬くんが座っていた
あの女…俺がああ決心すると思って
莉犬くんを教室に待機させてたのか?
中に入るか躊躇していると
女が苛立ったように俺の背中を押した
嫌でも進む俺の足は真っ直ぐ莉犬くんの方へ
莉「…?さとみくん?どうしたの?」
莉犬くんは俺を見上げる
あいつにやられてバッサリと切られた前髪から覗く目は真っ直ぐ俺を見つめていて
俺は…
さ「莉犬くん…許してくれなくてもいい!俺をぶん殴っても構わない!ただ、これだけは言わせてほしい!…ごめんなさいっ!」
俺は深く頭を下げた
莉犬くんは何のことか分からずオロオロしている
莉「えっ!きゅ、急にどうしたの?」
そのあと俺は莉犬くんに全てのことを話した
莉犬くんはどんな反応をするんだろう
怖い…
すると莉犬くんはケロッとして
莉「あー!あの時の!やっぱり俺のことを見ていたのはさとみくんだったんだね!」
怒鳴られる訳でもなく
ただ、理解したように頷いた
さ「えっ…もしかして気づいてたの⁉」
そう聞くとうんっ!と答えた
さ「怒ってないの?」
そう聞くと別に?と言ってニコッと笑った
莉「あー!だから、あの後俺を避けたり急に暗くなったりしたんだねー!」
それは、無視をしてしまった俺から莉犬への償いの印だった
莉「償いなんて…いじめなんかよりも、さとみくんに避けられる方がよっぽど辛かったよ…でも、俺の為だったんだね…ありがとうっ!」
満面の笑みでお礼を言った莉犬に
悔しさと悲しさと嬉しさがこみ上げて来て
泣いてしまった
莉犬くんは俺を抱きしめて背中を撫でてくれた
小さな手で大きな俺の背中を撫でる莉犬くんはよっぽど俺よりも年上にみえる
「いやー!二人が仲直りできてよかったよ!」
どこからともなくあいつがやってきた
莉「あれ?いつからいたのー!?」
「最初からー笑」
あぁ、そうだ
こいつにはお礼を言わなきゃな
さ「莉犬くんと仲直りできたのはお前のおかげだよ…ありがとう!あと、酷いこと言って悪かった…」
頭を下げると、ポンっと莉犬くんより小さな手が俺の頭に乗っかった
「ふふふ…仕方がないから許してやろう!…なんてねっ!もちろん、許しますよ〜!」
笑顔でそういった
その笑顔は夕日に照らされてなんとも言えないぐらい綺麗だった
俺の顔が赤いのも多分夕日のせいだ
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早絢 - めちゃめちゃ面白いです!続編楽しみに待っています。 (2022年8月5日 7時) (レス) id: e9c6b22a28 (このIDを非表示/違反報告)
藤雪(プロフ) - 面白かったです!!続編押したらページが見つかりませんって出てくるんですけど…。続編待ってますね! (2020年8月17日 18時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
餅 - 続編気になる、待ってます! (2020年4月15日 19時) (レス) id: 13b4d5e0c5 (このIDを非表示/違反報告)
カフェオレ - 続編が気になる、けど名前いわれて ドキッとしたのは何でだろ・・・(女) (2019年9月15日 20時) (レス) id: eb027a0605 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 続編がなかったです。作っている途中かな? (2019年8月10日 19時) (レス) id: c9d135930e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:@りんごさん | 作成日時:2018年8月28日 3時