十七話 ページ18
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私が切国の手を引いて一番の席に向かうと、そこには和泉守、泉くん、亀甲が座っていた。
「おや、賑やかなメンバーになったんだね。」
思わずそう声をかけると、泉くんは嫌そうな顔をした。
南泉「お前と一緒かよ...にゃ」
「なんだい泉くん、嫌なのかい?」
私は嬉しいけどね。
私がそういい微笑むと、泉くんはそっぽを向いてしまった。
その後、小さく呟いた言葉を私は聞き逃さなかった。
南泉「別に嫌とか...言ってない、にゃ」
...ねこって皆ツンデレだからね、泉くんもそうなんだな、と思いながら私はにこにこしていると、和泉守から「座らねーのか?」と指摘された。
「あぁ、そう言えば座っていなかったね。」
そう言い、未だにそっぽを向いている泉くんの隣に座る。
泉くんは「にゃ」と言うだけで他は何も言わなかった。
私が座るのを見て、慌てて切国も私の隣に座る。
本当にこの子は...
切国の様子に母性を擽られていると、今まで私たちの様子をにこにこと微笑みながら見ていた亀甲がトランプを配り始めた。
亀甲「他の人は自由にトランプを始めているみたいだから、予め組んでおいたんだ。」
さあ、始めようか。
亀甲がそう言うと、和泉守が「初めはばば抜きだ!」と元気よく言った。
南泉「お前らが遅かったから先に決めてたんだ...にゃ」
先程までそっぽを向いていた泉くんが、こっちを見てそう言った。
「そうなんだね。...教えてくれてありがとう、泉くん。」
皮肉で言ったんだろうな、と思いながらそう言うと、泉くんはまた「...にゃ」とだけ言い、トランプを持った。
照れてるんだ...かーわーいーいー、と若干ニヤニヤしながら私もカードを持った。
...全然、揃っていない...だと...?
私は驚き、周りを見渡すと苦い顔をしている者や私と同じように驚いている者もいた。
その中に、一人だけにこにこしている者がいた。
...亀甲だ。
「...亀甲さん、組むの上手なんだね。」
私は恐る恐るそう言うと、「弟たちとよくしていたからね。」という一般的な答えが帰ってきた。
...まぁ、そうだよな。
私は何を恐れていたんだ。
そう思いながら、「俺が写しだからか...。」と珍しく落ち込んでいる切国を慰めることにした。
「切国くんが写しだからじゃないよ。私も揃っていなかったからね。」
亀甲さんが上手だっただけだよ。
そう言いながら、私は切国の頭を撫でた。
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みほ(プロフ) - 柚々々澤さん» てぇてぇ気持ちになって頂けて良かったです…!最後までお付き合いありがとうございました! (2021年8月2日 7時) (レス) id: 2712d1091d (このIDを非表示/違反報告)
柚々々澤(プロフ) - とっってもてぇてぇでした…。素敵な作品をありがとうございます…!!更新お疲れ様でした! (2021年8月1日 15時) (レス) id: 178133bf5a (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - 青葉さん» ありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです!!最後までご閲覧ありがとうございました! (2021年8月1日 8時) (レス) id: 2712d1091d (このIDを非表示/違反報告)
青葉(プロフ) - 更新お疲れ様でした。とても素敵な作品をありがとうございました! (2021年7月31日 13時) (レス) id: d8f38b547d (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - 花の都さん» コメント遅くなって申し訳ありません...!!思いついたものを即興で書いているのでごちゃごちゃしているところがあるかもしれませんが、これからも頑張ります...!! (2021年4月1日 14時) (レス) id: 2712d1091d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みほ | 作成日時:2019年4月20日 11時