愛嬌いっぱい山猫ヒーラー！ (ページ5)

今日:4 hit、昨日:4 hit、合計:1,103 hit

子猫は決意するページ5

「百之助、一人で鳥を撃ってみろ」
おじいちゃんが、そう言ってくれた。だけど…私は昔から、自信が持てなくて…
「お、おじいちゃんっ、ぼ、僕…？僕はっ、そんな…何もできませんし、銃も…まだまだですから…」
「何を言っているんだ。もうお前は立派だ。銃の扱いにも慣れてきただろう。それに、もし何かあっても、わしがいる。安心しろ」
「うっ、ううっ……はいぃ〜」
「百之助、頑張れ」
「はいっ！おじいちゃんっ！僕、頑張ってきましゅっ！」……噛んじゃった。けど、これでやっとおじいちゃんに褒めてもらえた。
それから、何回か練習してみたら上手くなった。
「百之助、上手になったな」
「はい！おじいちゃんのおかげです！」
「ははぁ、そうか。」
「はい！」
私は、原作通りいっぱい鳥を取ってきた。でも、それだけじゃあんまり気づいてくれない。だから…
「おっかあ、鳥取ってきましたっ。良かったら、みんなで食べたいな、なんて…」
「まあ、こんなに…」
どうかな、鳥鍋作ってくれるかな…。
「百之助は凄いねぇ、いつも一人で鳥を撃って…」
どきどき。…原作だったら、親子の間にはきっと壁ができていたかもしれないけれど。私は…“尾形百之助”を幸せにするって決めたから。
「今日は鳥鍋にしようねえ」
そう言ってくれたのを、私はちゃあんと聞いていた。