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二十二話 ページ22

「…ねえ、一松」

「何?」

一松の瞳に、私はどう映ってる?

そう聞きそうになった。

「好き………」

「……え…?」

「……あ、いや…」

私、今好きって言った?

「ごめん、今の……」

言っている途中で、言葉を遮られた。

「それ、本当なの?」

「えっと………」

どうして、嘘って言えないの。

一松は私の手を掴んで

「……俺、本気になるよ?」

「どういう………んっ…」

聞き返そうとしたとき

唇に柔らかいものが。

一松の顔がドアップ。

私は一瞬で理解した。

キスされているんだ、私。

一松はトト子ちゃんが好きって言ってた。

なのに、どうして私に……



「やだっ!」



そう言い、一松を突き放す。

「やめてよ………好きでもないくせに」

「…………」

「トト子ちゃんが好きなんでしょ?どうして私にキスしたの」

「それは………」

「ごめん、私、今日帰る。」

じゃあね、そう言って、荷物を取りに教室へ帰る。

本当は嬉しいはずなのに、とても悲しい気持ちになった。

一松は、どういう思いで私にキスをしたのか。

それが気になって仕方がなかった。

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作者名:みずき@佐香智久くんlove | 作成日時:2016年8月4日 21時

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