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三話 ページ3

なんで?

一松くんの恋、応援できそうにないよ………

大切な友達なのに。

屋上へ着いてから必死に考えた。

が、なかなか答えが見つからない。

「……一松、くっ…」

誰もいない屋上で、一人涙をこぼした。



目を覚ますと夕方。

いつの間にか眠っていたようで。

そろそろ帰るか。

そう思って、教室に荷物を取りに行こうとした。

そして、周りを見渡すと

「一松くん‼」

「ん………」

一松くんが寝ていた。

ついつい大きな声で叫んでしまい、彼を起こしてしまった。

「……うるさい。」

「ごめんなさい。」

一松くんは何も言わずに、鞄を突きだす。

「はい。鞄。」

「あ、ありがとう!」

私の鞄、持ってきてくれたんだ。

申し訳なさと嬉しさで心が一杯だ。

「ありがと。」

「何回言うの?」

「何回も、一松くんが笑ってくれるまで?」

「バカじゃない?」


その日の夕焼けは、とても綺麗だった。


───
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作者名:みずき@佐香智久くんlove | 作成日時:2016年8月4日 21時

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