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二十話 ページ20

夢の中

私は泣いていた。

一松くんがトト子ちゃんに告白している夢だった。

これは夢か?と、疑問に思うくらい、現実味のある夢。

私は怖くて怖くて仕方がなかった。

もし、一松くんがトト子ちゃんと付き合い始めたら

恐らく精神が不安定になるだろう。

それくらい、一松くんが好きなんだ。と改めて思う。

そこでだ。

そこで目が覚めた。

目の前には一松くんの顔。

「……っ…起きたの…」

彼はそっぽを向いた。

「今、起きた。」

「そう。」

顔がすごく近くて、ビックリした。

たぶん今、顔が林檎みたいに赤いんだろうな。

そう思いながら、一松くんに言った。

「一松って、呼んでもいい?」

「………え?」

「呼び捨てにしても、いいかな?」

特に理由もない。

ただ、呼び捨てに憧れて聞いてみただけ。

たぶん、ダメって言われる。

そう思いつつ期待してしまう。

「別に、いいけど。」

「じゃあ、一松」

承諾を得たので、早速呼んでみた。

すると一松は

「いきなりはダメだろ。」

そう言って、目を閉じた。

それにつられて私も目を閉じる。

また眠ってしまいそうでとても怖かった。

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作者名:みずき@佐香智久くんlove | 作成日時:2016年8月4日 21時

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