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十一話 ページ11

帰り道

何故かは知らない。

おそ兄に手を繋がれている。

「ね、おそ兄。どうして手を繋いでいるの?」

「んー?何でだろうね」

「…………教えてくれてもいいのに。」

「ごめん、自分で考えて。」

おそ兄に繋がれているのは嬉しい。けど

一松くんと繋ぎたい。

「一松くん………」

と、名前を呼んでみる。

「何。」

なんか、機嫌が悪そう。

「一松くん、どうしたの?」

「何もない。」

「でも………」

「何もないから!」

下を向いて叫んだ一松くん。

私は何も言い返せずにいた。

「ごめん、なさい」

「……俺も、いきなり叫んでごめん………」

とりあえず謝ったけど。

一松くんは、どうしてそんなにも機嫌が悪いんだろう。

「……私、何かした?」

ポツリと呟いた。

その言葉は、誰にも届かなかった。

空を見上げると、今日は雲で夕焼けは見えなかった。

今にも泣きそうな空。

私と同じ。


──
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作者名:みずき@佐香智久くんlove | 作成日時:2016年8月4日 21時

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