似てないね。48 ページ48
これはどう答えれば正解なのだろうか。
強いて言うならば、勝己には必要とされていたと思う。
多分だけど。
だけど、それ以外の人達は何とも言えない。
『……正直なところ、なんて答えればいいのか分かりません。
多分ですけど、勝己には必要とされていたと思います。ずっと一緒にいたし。』
｢兄貴はどうだった。｣
『……出久は、よく…分かりません。
きっと、いじめられている時は必要とされてたんじゃないかなー。』
少し苦笑しながら答える。
自分から話していてなんだが、傷つくなー。
｢親は？友達とかはどうだ。｣
『……友達、微妙ですね。友達ってあんまり、必要、不必要とかないと思いますし……。
お父さんにいたっては、会う機会も少ないから。』
｢……じゃぁ、母親はどうだ。｣
『……きっと、出久がいれば十分なんじゃないんですか？
＿＿昔から出久、出久って感じだったし。
1番…私を…必要としなかった人…だったと思いますよ…。』
投げやりな言葉。
ああ、どうしよう。
目にだんだん涙が溜まってくる。
私、必要とされなかったんだ……。
ずっと分かっていたはずなのに、
『……っ…ふっ……ぅぅ、……』
改めて理解した瞬間に涙がこぼれる。
ずっと心に閉まっていたかった真実。
いざ言葉に出すとグサグサと刺さる。
｢……そうやって、溜め込んできたのか……？｣
今までにないくらいの優しい声で聞かれる。
『ぅ………っぅ……』
泣いているせいで答えることが出来ない。
｢……今まで思ってた事、全部吐き出せ。そうすれば、少しくらい楽になるぞ。｣
そんな相澤先生の言葉に甘え、今まで苦しかったことを全部吐き出した。
先生はこんなにいい人だっただろうか。
声を上げて泣き始めた時には頭を撫でてくれた。
『っ……出久と、にて、ないって……言われる度に……っわ、たし、が…いなかったら……出久は、苦しまずに済んだん、じゃって……っ、そう、思う度に、わたしは……ひつよ、う、ないって…おもい、まし、た……っぅ……』
そういった時には割れ物を扱うかのようにぎゅっと抱きしめてくれた。
私の話を遮ることはせず、ずっと黙って聞いてくれた。
＿＿＿＿
話し終わった頃には、日が暮れていた。
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KRT(プロフ) - 七海さんご指摘ありがとうございます (2018年7月8日 11時) (
レス) id: 2cb083a687 (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - 反比例‥？反対じゃないんですか？？ (2018年7月8日 11時) (レス) id: 497f6be280 (このIDを非表示/違反報告)
KRT(プロフ) - 雪音さんコメントありがとうございます！はい！これからも頑張るのでよろしくお願いしますm(*_ _)m (2018年6月20日 20時) (レス) id: 2cb083a687 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - 初めまして。KRTさんの作品、どちらも読ませていただいてます！頑張ってくださいね！ (2018年6月20日 19時) (レス) id: 28796d4546 (このIDを非表示/違反報告)
KRT(プロフ) - ぽてとふらいさんコメントありがとうございます！ はい！これからも頑張るのでよろしくお願いします！ (2018年6月6日 21時) (レス) id: 2cb083a687 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KRT | 作成日時：2018年5月26日 22時
