銃兎side ページ19
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背中を流せというのは元々口実だった。
「……お背中失礼します」
そう言って洗い始めたのはいいが…こいつの手付き、何かやらしい。
中々クるのも全てこいつが俺の身体に触れているからだろう。つまり全てこいつの所為だ。
……今日出会ったばかりの12歳年下のガキに恋をしているなんて、左馬刻や理鶯には到底自発的に言えそうにない。
あいつらに先に気づかれたならまだしも、だ。
何故そんな事を考えてるかと言うと、隠し通す自信が無いからだ。
「私と同じだ」と小さく笑ったAが可愛すぎて、気づけば口に出ていた。
「…ただ煽ってるようだったら、こっちも容赦しねえぞ」
……しまった。もう後戻りはできない。
暫くの間見つめ合う。
黒い瞳が深すぎて吸い込まれそうになるが、次第に紅潮していくAの頬が気付けになって、俺の意識は奮い立たされる。
腰に巻いていたタオルが落ちそうなことに俺は気が付きながらAの反応を見た。
「……どこ見てるんですか、変態」
ちくしょう、何が『変態』だ。ガキに反応しちまってる俺が正に変態じゃねえか。
…それにしてもこいつ、不健康そうな程肌白いな。
そういや司法試験の勉強に勤しんでいると聞いたが、あまり外に出ないのか?
それならそれで構わないと俺は思う。こいつをあまり外に出したくない。
俺みたいに惚れちまう輩が出てくるだろうからな、敵は作りたくねえ。
「何でも、してください」
震えながらそう言ったAはきっと勘違いをしている。『罰』の意味を履き違えているのだ。
「っ、それは頂いてもオーケーという意味で?」
思わず生唾を飲み込み尋ねる。
こく、と頷き「はい」と返事するA。涙目になっていく様子を見ていたら、愛しさでため息が漏れた。
「何でこんな……はあ、こっちがこんなに我慢してるって言うのによ…」
……言質は取ったからな、今夜覚えておけ。
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レイ(プロフ) - 五月雨さん» まじですか.......嬉しい.....大丈夫ですかね、こんなに私褒めてもらってて、待ったなしなんですけど、うれしすぎてどうしよう禿げます( ; ; )これからも五月雨さんをギュンギュンさせられるように更新頑張りたいです!ただこの先が難しくて(汗 バネにするぞ....! (2019年8月18日 11時) (レス) id: ddb4bf0a2e (このIDを非表示/違反報告)
五月雨 - 尊すぎて死ぬかと思いました…… キュンキュン通り越してギュンギュンしながら読んでます← 心の底からしょっぴかれてぇな………と痛感しました() 更新頑張ってください^^ (2019年8月14日 8時) (レス) id: fafc33f615 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - アネリアさん» コメントありがとうございます......!嬉しすぎて固まりました......( ; ; )まさか自分の作品がこんなにも刺さってくれていたなんて、書き手冥利に尽きます。好きすぎると言ってくださって嬉しかったです!変だなんて、神作品だなんてとんでもない。大好きです。 (2019年8月10日 11時) (レス) id: ddb4bf0a2e (このIDを非表示/違反報告)
アネリア - レイさん» 唐突な変なコメント&長文 で、申し訳無いです・・・・m(_ _)m (2019年4月29日 1時) (レス) id: e38d234ea8 (このIDを非表示/違反報告)
アネリア - レイさん» 銃兎さんが、大好きすぎて、銃兎さんへの妄想が日課な状態な私ですが、こんなに素晴らしい、好きすぎる作品を見つけてすごく幸せです!神作品をありがとうございました!(●´ω`●)続き、楽しみに待ってます!! (2019年4月29日 1時) (レス) id: e38d234ea8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイ | 作成日時:2019年2月1日 0時