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洞窟を進むこと数分、見たことのある景色の場所へたどり着いた。いや、見たことがあるというよりは、面影があると言った方が正しいか。あたりは轟々と唸る吹雪のせいで視界が悪く、ここから下山ルートを見つけ出さなければならないという事実に酷く落ち込んだ。私は一体無事生還することができるのだろうか。答えは五分五分だろう。生きて帰るも、取り残されるも、私の判断能力と記憶力にかかっている。
……もういっその事、この場で眠り込んで仕舞えば凍死くらいしてしまえるのだろうか。いや、やめよう。私は弘中さんたちと下山したら一緒にマスコミに囲まれましょうねって約束したんだ。約束を破りたく無い。
__なによりも私は生きてきたい。
そういえば弘中さんたちは無事だろうか。ベースジャンプ、しかもあれだけ天気が不安定な中飛んだのだ。上手くいっている事を願うしか無い。あれからどれだけの時間が経ったのかはこの空模様では判断は難しいが、間違いなく地上に降り立っているだけの時間は経過しているはずだ。もしかしたら、一向に降りてこない私は死んだ者扱いされているかもしれない。
無事かどうかといえば、梓さんとK2さんはどうだろうか。途中で山を降りることを選択した2人は、もう既に下山している可能性もあるが、K2さんの容態から考えるにおそらくまだ山に残っていることだろう。彼女たちもこの異変に速やかに降りるという判断を下していることを信じたい。聡明な2人のことだ、こちらが頼まなくてもそうしているはずだ。しかも彼女たちは無線機を持っていた。それは弘中さんたちが片割れを持つもので、相互は連絡を取り合うことができている。
さて。ここで問題なのは私だ。どちらに対しても連絡が取れる手段を持たない。つまり私が彼らの動向を知らないように、彼らもまた私のことなんてわからない。……最悪、死んだ者扱いされてる可能性があるということなのだ。
しかしここでぐだぐだ悩んでいても机上の空論でしかない。私は私にできること、つまりいち早く山を降りることが求められているのだ。それはもう、迅速に___
「A？」
『え……？』
「Aさんっ！！」
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銀(プロフ) - 第一次とPypyさん、kjでカロパをしていてほしいと思いつつ、夢主さんの取り合いが見てみたいですね(笑) 今でも読み始めた感情が蘇ってきます。素晴らしい小説をありがとうございました。感想戦行ってきます (2022年8月8日 23時) (
レス) @page26 id: 321732a1a4 (このIDを非表示/違反報告)
銀(プロフ) - まずは完結おめでとうございます。そしてありがとうございました。何周したのかわからないくらい愛読してました。界隈から少し離れていたのもあって久しぶりに見てみたら完結していて……読了後はなんともいえない感情に満たされました。 (2022年8月8日 23時) (レス) @page26 id: 321732a1a4 (このIDを非表示/違反報告)
Contrast(プロフ) - 完結おめでとうございます！ 最後の方は当時リアタイしてた時の感情を再び感じてしまい涙腺崩壊させながら読んでいました。この様な素敵な小説を有り難うございました！！ (2022年6月19日 7時) (レス) @page26 id: 415fb20f0e (このIDを非表示/違反報告)
YAKIRINGO(プロフ) - 前作めちゃめちゃ泣きました......！思わず最初から一気読みするほど面白くて、続きが気になります！！無理せず更新頑張ってください！！ (2022年4月8日 22時) (レス) @page23 id: fdfc39bf59 (このIDを非表示/違反報告)
セイラ(プロフ) - 更新ありがとうございます！！！！いつ見ても素敵な作品...ラストシーン楽しみにさせていただきます！！！！！！ (2022年4月5日 18時) (レス) @page23 id: fb0de82876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜隠 | 作成日時：2020年9月24日 17時
