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邂逅(アニポケ) ページ32

サト「ねぇ、Aさん!」
貴「…何か御用でしょうか?」

話しが終わったサトシは真っ先にAの元に走っていった

…肩にはピカチュウを連れ、外に走る。

Aの傍にはマメパトが飛び交って居たが、
サトシの登場に皆木々へ隠れてしまった。

Aは驚く様子も無くただ真っ直ぐ、
静かにサトシを見つめていた。

サト「Nさんから聞いたんだ…Aさんに何があったか。」
貴「そうですか。…話は以上ですか?」

投げられた言葉に淡々と返される。

それは個人的な感情を伴わず、
機械と話しているような気分になった。

サト「Aさんは、ゲーチスのこと…」

貴「ゲーチスは私の父の名前です。

…何を聞こうとしているかは分かります。

その答えはこうです。

…世間一般に悪人と言われれば悪人、
善人と言われれば善人なのでしょう。」

サトシの疑問に、Aは他人事のような返事をする。

心を閉ざし無いものとする…

それ即ち、自我という己と他人を区別する
境界を失う事と同義である。

境界を失っているAには、
ゲーチスは己の父親という真実があるだけ。

周りから悪人と言われれば悪人、
善人と言われれば善人なのだ。

サト「Aさんは、どう思ってるんですか?
お父さんのこと…」

貴「父は私が私であるために、
私に名を与え、存在理由を与えました。」

真実の間と呼ばれた、無機質で形成された世界。

自我も無く境界のない世界を漂うAに

形を与えた唯一の存在……

それが父であった。

想起(アニポケ)→←真実への経緯(アニポケ)



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作者名:イヴ | 作成日時:2024年3月7日 12時

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