真実への経緯(アニポケ) ページ31
サトシ達が聞いたのは、Nの過去…プラズマ団総帥ゲーチスの目的、そしてAについてだった。
Nは理想のためにヒトとの接触を、
Aは真実のためにポケモンとの接触を絶たれた世界で生きてきた。
Nにはポケモンの他に女神達が居たが、Aには父親であるゲーチスだけが唯一だった。
レシラムの件があってしばらくして、
3人でAを真実の部屋から救出することに成功した。
過去の記憶が欠落しているのはN達が部屋から出す以前からあるもので、感情の表出が一切無いのも元々のようであった。
目的はどうであれ、ゲーチスなりに彼女の感情を取り戻そうとしたのだろう。
その証拠に、ゲーチスの使っていた部屋には心理学や行動心理学といった心理や感情に関する専門書が点在していた。
N「恐らく、僕だけじゃない…Aをも使って、何らかの儀式を行おうとしていた。
Aの閉ざされた心を開いて、理想と真実の両方を手に入れようとしたんだ。」
サト「ゲーチスの奴…!」
アイ「子供をポケモンに触れさせることなく
閉じ込めるなんて、最低ね。」
ゲーチスへの酷評を口にするサトシ達を見て、
Nは静かに続ける。
N「…Aは、多くを語らない。
傷ついたポケモン達以上に心を閉ざし、
無いものとすることで今の平穏を手にしている。」
デン「心を、無いものに?」
N「あの子とゲーチスの間に何があったのか、
僕には分からない…けど、ゲーチスはあの子に執着している。
今も血眼になって探しているはずだよ…」
思い出すのは幼かった頃。
ポケモン達から聞かされていた出入り禁止の部屋…
Aを助け出した時の、鉱石だけが散らばる無機質な部屋。
ポケモンを知らぬ無垢な瞳。
サト「………」
サトシは窓から除く外でポケモンに囲まれているAの後ろ姿を捉えていた。
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作者名:イヴ | 作成日時:2024年3月7日 12時