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建前か、或いは本心か(原作BWへ) ページ12

変わった子供…これがこの世界に生きるゲーチスが最初に抱いた印象である。

年齢相応の不安定さがなく、

Nのような歪みもない、

徹底されたピュアでもイノセントでもない。

無機質で構成された秩序…

それが似合う子供だと思った。

ゲ「ご両親は?」

貴「…お父様と2人。」

ゲ「……お母様は、どうされたのです?」

貴「知らない。」

…踏み入っては行けない内容だったか、と内心歯噛みする。

しかし子供は気にする様子もなく、淡々とした様子で続ける。

そもそも、子供特有の起伏の激しさが一切無いのである。

本来なら、独りであれば不安や心配が勝り、

泣き言の1つや癇癪を起こしてもおかしくはない…

相応の子供には無いその異質さにゲーチスは違和感を覚えていた。

貴「でも、お父様はそれで良いと言ってくれました。

私がどのような形になろうと、
傍に在ればそれで良いと…」

ゲ「…貴方のお父様は、大層アナタを愛しているのですね。」

貴「お父様が愛してくれるように、私もお父様を愛したいです。

言葉で伝えるには曖昧で、
表現するには今の私では足りません…」

ゲ「アナタならきっと出来ますよ。
見た目に反して聡い子のようですし

なによりプラズマ団の一員…

ポケモンの解放を望む、清らかな心の持ち主なのですから。」

それは''プラズマ団の七賢人''としてか、

或いは本心から出た言葉か…

ゲーチス本人にもよく分からなかった。

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作者名:イヴ | 作成日時:2024年3月7日 12時

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