【REBORN】ヴァリアーボスの義妹は夢がない（？） (ページ31)

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喧嘩の結末ページ31

ｰスクアーロ sideｰ

結論から言うと、ボスとインクシェンサの勝負は互角だった。

クソボスと互角に闘えるインクシェンサも十分強いが…驚いたのはボスの勘の鋭さだ。

『微生物の悪夢(ｲﾝｸｫﾎ"･ﾐｸﾛﾋﾞｸｫ)』というインクシェンサの技によって放たれた弾の軌道は認識し辛ぇ。夢の炎が関係しているからか発砲直後、もしくは発砲からしばらく経過してからでねぇと目視は難しい。

それをクソボスは感覚のみで把握して的確に撃ち落としてやがる…

ある程度のやりとりはあったが…

体術、戦術は赤ん坊になっても変わらず、4年前の任務で最後に見たインクシェンサ…Aの姿がそこにあった。

X｢…てめぇのデータは取れた。これが"最後の喧嘩"だ、本気で来い。｣

貴｢分かった。｣

ボスもインクシェンサも言葉通り本気で掛かるだろう。こちらも巻き込まれる前提で構え、衝撃に備える。

X｢『決別の一撃(ｺﾙﾎﾞ･ﾀﾞｯﾃﾞｨｵ)』！｣

貴｢『博愛主義者の哲学(ﾌｨﾛｿﾌｨｱ･ﾌｨﾗﾝﾄﾛ-ﾋﾟｶ)』！｣

ﾄﾞｫｫｫｫｫﾝ─────！！

2人の本気から放たれた技は訓練室の壁を吹き飛ばし城の壁に穴を開けた。

俺は何とか吹き飛ばされずに済んだが、レヴィが瓦礫に埋もれて伸び、ルッスーリアは爆風に吹き飛ばされたサングラスを探している。

ベルとマーモンに関しては上手く避けていたようで無傷だ。

そして周りが巻き込まれたにも関わらず、2人は何食わぬ顔をして爆心地の中央に立っていた。

X｢──合格だ、シェンサ…てめぇをヴァリアー幹部への帰還を歓迎する。｣

クソボスは口角をあげてそう言うとインクシェンサに近寄り、抱き上げた。

貴｢えへへ、兄ちゃん高ーい。｣

X｢…次からはカス鮫じゃなく俺の方に乗っとけ、その方がもっと高ぇ。｣

片や憤怒の兄…片や哲学的ゾンビの妹、俺らのことを認識してないかのように、周りの状況が見えてないかのように自分らの世界に入りやがった…

そしてさり気なく俺じゃなくクソボスの肩の上を勧めてきやがった…

やっぱり気にしてたんじゃねぇかクソボス。