sister ﾄ monster【浦島坂田船】 (ページ6)

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4.生け贄ページ6

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「それにしても、うらさんは随分と悪趣味なんやね」

う「何がだよセンラ。俺はお前たちの条件通りに生け贄を選んだだけだぞ？清貧で貞潔で、そして何より俺達に服従しそうな人間をさ」

うらたさん(仮)のその言葉によって、私は血の気がサァーっと引いた。

この人達...いや、この怪物達は、一体何の会話をしているんだ...？

生け贄....？服従...？

一体この怪物達は、私に何をしようとしているんだ。

知りたくもないし、考えたくもない。考えるだけで吐き気がしてきそうだ。

う「まぁ取り敢えず坂田。いつも通り頼むわ」

うらたさんはそう、ボロボロの賢者の様な服装をした赤髪の人に指示を出し、赤髪の人は応えるかのように神書かと思わせる書物を開き、そして謎の言葉を淡々と唱えていった。

私はその謎の言葉が唱えられていく度に段々と不安になっていき、遂には扉の方まで駆け出していった。

怪物達は意外にも私のことを追わずにロビーにずっと佇んでいた為、逃げれると確信してしまった。

でもその確信は、扉を開いた瞬間によって、バラバラに砕け散った。

案の定目の前に広がるのは壮大な海と、そして不気味な程大きくて美しい満月だった。

う「A・レイヤー。

お前はもう、

俺達の檻(船)からは逃げられない」

その言葉が聞こえたのを最後に、私は意識を落とした。

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