黒き舞姫の舞踏会

Shall we dance？ ページ16

それから1週間程で私の怪我はほとんど治った。

異能の影響か、昔から傷の治りは人より早い。

さすがに折檻の跡は消えなかったけど。

多分一生残るんだろうなあ。



そして今日は久しぶりの実戦。

ポートマフィアが敵対している組織、ミミック。

彼らと激突するには、細かい邪魔を消さなければならない。

今日の任務はそれだ。

場所はとある倉庫。

敵はポートマフィアの傘下組織。

よくあると言ってしまえばそれまでだが、密輸品の横流しをしているという。

部隊は少数。

指揮をとるのはもちろん中也さんだ。

彼の合図で、私たちは倉庫内になだれ込む。

「なっ！」

「ポートマフィア！」

まあ私たちが来るなんて予想してないよね。

「テメエらか、うちの荷物を横流ししてるってのは」

「バカだよねえ。マフィアに楯突いたらどうなるかくらい分かってるだろうに」

そこで私は思い出した。

こいつらはマフィア傘下組織のなかでも1、2を争う経済力があることを。

それはもう、傭兵を500人ほど雇うなんてわけないくらいには。

彼らの後ろから武装した人が大勢出てくる。

「500…いや、700はいます」

「チッ、面倒くせえ」

確かに数が多いとそれだけで面倒だ。

まあ負けるわけじゃないけどね。

「A、体なまってねえだろうな？」

「さあ、どうでしょう？」

呆れてため息をつく中也さん。

「まあお前なら何とかなるだろ」

いつも通りやれ、と言われ一歩前に出る。

私に向かって一斉に銃を構える傭兵たち。

私は外套を羽織り直し、彼らに向かってニヤリと笑う。

「さあ、皆様─────









Shall we dance(踊りましょう)？」

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ラッキーキャラ

宮沢賢治

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