持ち物整理 ページ8
翌日。
私は非番だったが暇ではない。この日の予定はすでに埋まっている。そう、敵地へと向かうのだ。
完全装備で最後にハチマキを締め気合いを入れる。
「真撰組一番隊副隊長立川 A、いざ参る!」
そして私は敵の巣窟への扉を一気に開く!
「・・・さて、どこから手をつけるべきかな」
一斉に私のほうへとなだれ込んできたのはすごい数の敵・・・ではなく、押し入れの中に文字通り押し入れていた荷物たちだった。
ここのところ仕事ばかりで自室の整理をおこたっていたためこんなことに・・・。
というわけで、非番の今日一日を全て自室の整理に費やそうと前々から決めていたのだ。
「・・・とりあえずいるものといらないものに分けよう」
どこから手をつけたらいいのかわからないほど荷物の量は多い。なのでいるものといらないものの仕分けをすることにした。
「こうして見ると、懐かしいものばっかりだな」
武州にいた頃のもの、浪士組の頃のもの、もちろんいまの真撰組時代のもの・・・。
1つ1つにたくさんの思い出が詰まってる。
「あっ、これ・・・。懐かしいなあ」
たくさんの荷物たちの中から見つけたのは木のペンダント。ハート型をしていて、紐は黒い紐というシンプルな物だけど・・・。
「これ、確か初めて総悟にもらったプレゼントなんだよね」
私はその頃のことを思い出していた。
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作者名:風鈴 | 作成日時:2016年2月28日 0時