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「こんな夢おかしいって前から思ってた。根拠は何もないけど、でもただ、この名前を忘れちゃいけない気がして……スマイルってずっと言ってたヤツ、そいつなんでしょ？夢の中でしか俺は見えなかった、想像でしかないそのスマイルが、お前の言う"死神"なんでしょ？」
ただの殺人犯と警官という繋がりのない関係で、彼がこう自分たちを括ることが出来たのはその夢が今現実に見えている俺と一致しているから。
深く被っている警察帽で未だに顔は見えないが、その声色が確かに今までとは違っていた。
「……そっか、そんなことも、ある、んだ」
「……、」
俺は座っていた椅子からふらりと立つと、月明かりが差し込む格子窓に背を向けた。異様に長くなった影が床に伸びる。
「スマイルはね、誰よりも優しい死神、なんだよ」
弱虫なんかじゃない。
自我をしっかり持っていて、自分の選択で罪なき人を生かす優しいやつ。どんな死神よりも死神味がなくて、どんな死神よりも人間味がある。一人で生きてきた俺の、唯一の友達になってくれた、そんなやつ＿＿＿。
「笑ってくれていいよ。こんな話、馬鹿馬鹿しいでしょ。……でも死ぬ前に…もう一回だけ、会いたかったなぁって、ね……ずっと思ってた」
君と出会ってから、日にちを数えて千日目。
" 今日、スマイルが消える最後の日なんだよ "
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秋乃みなと(プロフ) - ゆんさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！心に残る文を書けていたなら嬉しいです...! 次回作でまたお会いできたら幸いです。本当にありがとうございました！ (2022年5月3日 7時) (
レス) id: 480327bdf9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 完結おめでとうございます。言葉選びや情景描写が大好きです。思わず泣いてしまいました。素敵な作品をありがとうございました。 (2022年5月2日 21時) (レス) @page24 id: 90a7e1b245 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋乃みなと | 作成日時：2022年3月20日 18時
