花 束 ((赤)) 3

bouquet 94 ページ7

それから、わたしたちはたくさんの日々を一緒に過ごした。






いつだってその手を離すことはなかったし、離されることもなかった。








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何度も笑ったし何度も泣いた





何度も喧嘩して何度も仲直りをした





何度も悩んだし何度も苦しんだ





それでもあなたの傍から離れたいと思ったことは一度もなかった。






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付き合って1年





やっぱりあなたは記念日なんか覚えてなかったけど、それがあなたらしいかなって思った。







『は？記念日？』




「1年だよ」




『ふうん』




興味の無い態度に少し腹はたったけど、






『ごめん、忘れてて』






わたしが夕飯の支度をしている間に買ってきてくれたコンビニのケーキで許してあげた。





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プロポーズは朝ごはんを食べてるときだった。





すっぴんだし頭もぼさぼさなのに勘弁してよねって思った。





まあでもそれはお互いさまだったか、仕方ないからのってあげる







『結婚、しようか』





「え？」





『結婚、しよ』





「…する」








嘘、ほんとは飛び上がりそうなくらい嬉しかったの



その証拠に、ほら




拭いても吹いても、涙が溢れてくる







『んな泣くなや』





「だって…！これはすばるのせい〜…」






あなたが笑いながら涙を拭いてくれたのをよく覚えてる。

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