第二松 ページ3
どうしてそんな大事な事を言い忘れていたのか。まぁ、もう歳だし、仕方ない事なんだろうけど流石にちょっと困るぞ、これは。
「そういう大事な事、言うの忘れられると困るんですけど」
「ごめんね、でも、男の子が6人いる家にAちゃんが住むって……なんかAちゃんがよく観てるアニメみたい。よかったね」
「いやいやいや、確かにそういうアニメよく観るし、好きだけど現実とはまた違うからね!?
てか、その事に関してはよく覚えてんなぁ!」
電話越しにくすくす笑う祖母に少し早口で突っ込んだ。
ていうか、祖母よ。男だらけの家に私を預ける事に関して何の抵抗もないのか。
祖母の天然さに私は困惑する。大丈夫かな。逆に私が心配だよ。
それにしても松野さん、6人も子供いるのに私が住んで大丈夫なのかな。生活費はちゃんと出すつもりしてるけど、気が引けるなぁ……
「お、おばあちゃん、やっぱりひと……」
「一人暮らしはAちゃんにはまだ早いからだめ」
一人暮らしをしてはダメか尋ねようとしたが、話してる途中で即答された。
まだ早いって……私、あと二年くらいしたら成人になるんですけど。
「とにかく、松代ちゃんに宜しく言っておいてね。それじゃあ」
「え、あ……ちょっと!?」
電話を切られ、携帯からツーツーっと音が聞こえる。まだ話の途中だったのに切られたため、少し苛立った。
荷物はもう届いてるだろうから、今更引き返すわけにも行かないしなぁ。
まぁ、良いじゃん、男6人。もしかしたら、何組かできてるかもしれないしね!
「あら、もしかしてAちゃん?」
一人で妄想していると名を呼ばれたため、声が聞こえた方を向くと、髪を後にまとめて眼鏡をかけている老婦人が買い物の帰りなのか、買い物袋を持って立っていた。
もしかして……と思い、私は老婦人の方へ体ごと向ける。
「あ、松代さんですか?どうも、今日からお世話になります」
「あら、礼儀正しい子ね」
私は松代さんに頭を下げて挨拶すると、松代さんは微笑んで優しい声で言った。なんだか、嬉しそうだ。
「荷物はニート達に運ばせたから、とりあえず中に入りなさい。貴方が来るのをニート達が楽しみに待っていたのよ!」
「は、はい」
私は家の中に入ろうとする松代さんの後について行く。とある言葉に疑問を抱きながら。
ニート達って……どういう事なの?
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うみしおあいす(プロフ) - かい松さん» くそwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwありがとなwwwwwwwwwwww (2016年6月5日 16時) (レス) id: ade26a220d (このIDを非表示/違反報告)
かい松 - うわわ、文才ですね憧れちゃいます(><) (2016年5月28日 21時) (レス) id: 4ffcf40120 (このIDを非表示/違反報告)
うみしおあいす(プロフ) - カラ松ガールはカラ松にガマズミを送ったそうですさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけたようで良かったです! (2016年3月31日 8時) (レス) id: 19afaa44d5 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガールはカラ松にガマズミを送ったそうです - めっさおもろいね!! (2016年3月23日 11時) (レス) id: 94b65bf28a (このIDを非表示/違反報告)
うみしおあいす(プロフ) - アルカさん» コメントありがとうございます!いえいえ、そんなことないですよw変人いいね!最高w← 亀更新ですが、頑張って投稿していきますので楽しみに待っててください! (2016年3月22日 11時) (レス) id: 27d5391d71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うみしおあいす | 作成日時:2016年2月23日 20時