Summer.8 ページ8
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天馬side
天馬「ちょっとだけこのままでいさせてくれ」
「う、ん」
朱月も少し意識したのか火照っている。
未だに抱きしめたい衝動を抑えきれていない俺。
「………天馬、」
天馬「はっ！ごめん」
急いで朱月を解放する。
「きょ、今日は見送り大丈夫……」
天馬「わかった……」
少し、ギクシャクしてるのは気のせいか？
怒ってないよな？
「じゃあ明日ね」
天馬「明日な」
外まで見送り家の中へ入る。
ドアを閉め、鍵をしめる。
天馬「あぁぁあ！」
恥ずかしさで頭が爆発しそうだ。
今まであんな近づいたこともなかったし、言い出したこともなかったし。
天馬「……演技とは違う……」
確信した、朱月が好きだって。
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「ぶぇっくしょい！」
鼻をすすりながら、家の鍵を開け中へ入る。
明かりが灯っている……？
「あ、おかえり！｣
いつもなら、ついてない電気も既についていて。
お母さんとお父さんが帰ってきていた。
「……えっと、お母さんとお父さん！」
「えっとってなに？！」
「まぁいいじゃないか、5年ぶりに帰ってきたんだから」
夢じゃないよね？
少し、涙ぐんでしまった。
「早速ご飯食べましょ」
五年ぶりの、家族の時間。
「天馬くんは、元気にしてるか？」
「うん、さっきも家に寄ってきた」
お父さんは、老けた。
「そういえば、天馬くんのところもいないんだったわね」
お母さんは、なんか……よく喋る。
「お母さん、お父さん。聞いてほしいことがあります｣
劇団の事、入団したい事全部話した。
一応、天馬の事は何も言わずに。
「いいと思うわ！そこで勉強して、いい服を作れるように｣
「あぁ、お父さんも応援するからな！」
「うん、うん………ありがとう……」
久しぶりに泣いた。
会えたことにも嬉しくて、ためていた分を吐き出すように。
「明日は、天馬くんの家に行こうか。天馬くんも1人で寂しいだろう｣
「だから、朱月。天馬くんを家に誘ってくれる？｣
「わかった、明日誘ってみる」
明日は、楽しみだな。
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作者名：じゃがはびー x他1人 | 作成日時：2017年2月26日 12時
