Summer.3 ページ3
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天馬は、普通の学生じゃない。
天馬「仕事だから、もう行く」
「行ってらっしゃい」
昼休みが終わると仕事に行ってしまった。
MANKAIカンパニーに入るのはもうちょっと先になってしまうかな……
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気づけば、本格的な春。
天馬の仕事が思った以上に忙しく、なかなか劇団に入ることが出来なかった。
天馬「お、おい！朱月！｣
天馬が持ってきたのは、パンフレット。
「春組……揃ったんだ！」
天馬「また、見に行こうぜ」
「うん、」
天馬も楽しみにしてくれてたんだ……よかった。
「天馬、」
天馬「わりぃ、ちょっと」
着信音。
天馬の携帯だ。
嫌な予感がする。
多分、この場合は仕事の連絡。
天馬「…わかりました、」
携帯を耳から離す。
「……どうしたの？」
天馬「仕事入った……ごめん」
「ううん、いいよ」
もう、慣れてしまった付き合い。
大人になったら会えなくなるんだろうなぁ……
「仕事頑張って｣
何回このセリフを言っただろうか。
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開演日、あの日とは違い席は客でたくさんだった。
天馬がチケットを取っててくれたから無事に入れた。
今度お礼になにかあげよう。
客｢めっちゃかっこいいね！」
客は大体、女性で黄色い声も聞こえることがあった。
あの日とは随分違った劇場。
人、声に表情。
すべてに飲み込まれた。
「……これが、春組……」
天馬「朱月」
「へ………え？天馬？！なんで？」
いつの間にか、私の隣に座っていた天馬。
天馬「撮影の休憩に抜け出してきた」
「そ、それって大丈夫なの？」
天馬「……いいんだよ、元々見たかったし……」
流石、天馬……目立ってる。
周りの人達は天馬の事に気づいてるし……
「マスクとかつけてた方がいいんじゃ……？」
天馬「持ってない」
「……芸能人としての自覚ある？」
天馬「は？……な、なんだよ」
「いや、普通にきてるからテレビとかで取り上げられないの？」
天馬「別にそんなの気にしてない」
「そ、そうなんだ……」
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作者名：じゃがはびー x他1人 | 作成日時：2017年2月26日 12時
