Summer.11 ページ11
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「も、しもし」
劇場を出て外で電話する事にした。
珍しくすぐに電話に出てびっくりする。
「もしもし？どうした、朱月」
電話に出たのはお父さんだ。
「私、劇団に入るって言ったけど実は寮があるらしくて入ってもいいかな？」
「あぁ、いいさ。好きにすると」
「本当！？ありがとう……」
「天馬くんにかわってくれるかい？」
「？……わかった」
天馬と一緒に外に出てたので天馬に電話を渡す。
天馬の頭に？マークが浮かんでた。
天馬「もしもし……」
「お、天馬くんか」
天馬「朱月の、お父さんが俺にどうしましたか？｣
もしかして、抱きしめた事がバレて怒ってるのか！？
「あぁ、ごめんね。ちょっと話したいことがあって」
天馬「そ、そうですか……」
「朱月を君に頼んでいいかい｣
天馬「……それはどういう意味ですか？」
「私達は、さらに日本に帰るのが少なくなるだろうから朱月を寂しくさせないようにしてほしいんだ｣
俺の親父とは大違いで、きっと娘のことが心配なんだろうな……
天馬「わかってますよ、きっと楽しくなりますよ。寮に入って」
少し、涙ぐんだ声がかえってきた。
「随分、君も成長したものだ……じゃあ、よろしくね」
天馬「はい、失礼します」
そのまま電話は切れた。
朱月に最後に何も言わずに。
「なんて言ってた？」
天馬「………秘密だ」
朱月に電話を返す。
「そっか…」
寂しそうで、遠い目をしていた。
.
監督「あ、それでどうだった？」
「大丈夫でした。」
監督「私からも一応連絡していい？」
「はい、」
監督が電話をかけると次は出なかった。
多分、仕事に出たんだろう。
監督「留守電いれておいたよ」
「はい、ありがとうございます」
監督「じゃあ、土曜日までに引越し完了してね」
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作者名：じゃがはびー x他1人 | 作成日時：2017年2月26日 12時
