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97話「余裕綽々」 ページ27

倉庫の入口には3人の影があった


情報が漏れていたか…
『…首領に報告する』

中「了解」
ニィと口元を歪めて笑う


太「!下がるんだ!!」

太宰が中也の様子を見て皆に言った
他の人間は何の為か分からなかったが、次の瞬間

中原は太宰の目の前にいて、彼を蹴り飛ばしていた

中「オッッ__ラァ!!!」

太「ぐっ」

太宰は受け身を取って壁に飛ばされた
固い壁に人間が打ち付けられる鈍い音


敦「はっ、速いッ」

距離があったはずなのに目の前に来ていた
Aを見ると携帯で連絡をとっていた

国「時間稼ぎかッ」

中「ハッ、時間稼ぎ+(プラス)処刑だよォ!」

国「敦!!」

敦「ヴぐっっ!」

地面に打ち付けられるように
上から拳が降ってきた
国木田の声により咄嗟に虎化して腕で拳を受け止めている。
足元のコンクリートがミシミシと音を立てる

中「へぇ?よく獣化できたなァ!?

____!おっと」

国木田が鉄線銃を異能で作り出し、中原に撃った
それを敦の上から素早く退くことでかわした

ダンスでステップを踏むように軽い足取りで
距離をとる姿に余裕を感じた

国「ッ…」

中「危ねぇナぁ」

敦「カハッ、ハァッ…ハァ」

[汚れつちまつた悲しみに]で強化された拳は
圧力が空気と共に降りかかる


『中也』

中「終わったか?」

『あぁ』

離れていたAが
コツコツと音を立てて中也に近づく

中原の肩に手を当て、もう片方の手で
耳に口を近づけて小声で話す

『任務報告は完了。
探偵社は軽くあしらって戻ってくるように

迎えの車が来てくれる迄、応戦
部下も…殺されていなければ回収 だって』

中「分かった」

Aは中也から離れて周りをみる
電話をしながら状況は確認していた

『あれ?太宰治が最初に
蹴り入れられたはずだけど

まだやり返してきてないなんて珍しいね』

太宰は咄嗟に受け身はとれたようだけど、痛みに顔を顰めていた
太「ゥッ、ゴホっ、ハァ」

中「とびきり重いのをクれてやった」

『異能無しで?』

中「無しで」コクリ

『…成長したなぁ』

太宰治も、仲間がいなければ応戦できただろうに
やはり一度に守るものが多いと困るのだろう

国木田独歩も鉄線銃ではなく
普通の拳銃のように
簡単に殺せる武器を作り出せばいいのに

探偵社は正義を守らなければいけない
何かを守ろうとすれば、何かは失う

両手に抱えれるものだけが救える
人を一人抱えれば、他の荷物は持てなくなる

98話「情緒不安定、その名も__」→←96話「白い煙」



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樹-KI-(プロフ) - とても面白いです!毎回わくわくしながら見てます!ただ84話の異言は威厳かと思います。間違っていたら申し訳ありません。これからも頑張ってください! (2019年5月20日 16時) (レス) id: 7fba46ff84 (このIDを非表示/違反報告)
黒兎紅葉 - いい話すぎる・・・100話おめでとうございます! (2019年5月5日 23時) (レス) id: a3ddba6e2b (このIDを非表示/違反報告)
織田作之助(プロフ) - 次回の更新楽しみにしてます! 頑張って下さい!!! (2019年3月30日 20時) (レス) id: 05a93fd369 (このIDを非表示/違反報告)
イズコ - 次回も期待してます! (2019年1月25日 19時) (レス) id: 6bceb10793 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぱーみんと - 面白いです!!更新待ってます頑張ってください!!! (2019年1月19日 12時) (レス) id: 9b3fc974c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:主人公は敵に愛されよ=アイヅキ | 作成日時:2018年8月7日 11時

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