太宰の妹は光を心に灯さない−３譚−[文スト]

９６話「白い煙」 ページ26

＊煙草を吸う描写があります。
消すときも灰皿で消しましょう。


『任務は終わった。ビルに戻るよ
念の為、警戒をおこたらずに倉庫へ』

[部下「ﾊｯ」]ﾋﾟｯ

終わったことを知らせ倉庫に集合をかける
嫌な予感も気のせいだったかな

倉庫にあった箱に腰をかけ足を組む
中也は立ったまま寄りかかっている

『中也』

中「ん？」

『煙草、1本もらうね』

中「あぁ、いま出す……ぁ？ない」
ポケットを探すが見当たらない

『さっき貰った』
中也の所持物であろう煙草の箱を見せる

中「スったの間違いだろ…気づかなかった」

『ﾌﾌｯ、"警戒はおこたらず"だよ？
中也くん』

1本取り出し箱を中也に返して
ライターで火をつける

『ﾌｩ…』

中「珍しいな。Aが煙草を吸いたがるなんて」

彼女が煙草を吸うときは
精神が荒れている時がほとんどだった

『…何となく、ね』

＿＿＿＿＿＿＿＿

『流石に遅い』

中「そうだな。トラブルでもあったか？」

『それなら連絡があっても…＿＿！

誰？』


倉庫の開いている入口に複数の気配がした
中也も気づいたようで、そちらを睨んでいる
…

少し間を置いて数人の影がでてきた

『…』
座っていた箱から降りる
そのときにヒールの音がした

『ははっ……予感的中』

中「ﾁｯ…また面倒なヤツらが来やがった」

Aは殺意を隠す気なんてなく、煙草を足元へ落とし靴で踏み日を消した


太「やぁ…A」

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