太宰の妹は光を心に灯さない−３譚−[文スト]

９５話「同じ穴の＿＿」 ページ25

恐怖が男を支配していく

ﾓﾌﾞ長「な、なぜ」

『？…なぜって、
自分らの情報がダダ漏れなことに
お気づきでは無い？』

ﾓﾌﾞ長「！？」

『…(ﾆｺ)、分かったようだね
いやはや、ポートマフィア(わたしたち)を
裏切ろうなんて…

考えなければ良かったものを』

「ﾋｯ」ｿﾞｸｯ

床に尻もちを着いたように座る男の前に立ち
冷めた鷹色の瞳で見下す

ﾓﾌﾞ長「っ、オイ！！！外にいる奴らは
何をしている！！！！！」

こんなに銃声を聞いたら＿＿＿＿＿

ｶﾞﾀﾝ、ｷﾞｨ―ｶﾞﾗｶﾞﾗ


重たい倉庫の扉が開く

ﾓﾌﾞ長「ﾎｯ…はやく助け＿＿っ！！？」

自分の部下が来たと思い
少しでも安堵したのもつかの間


「そうだよなｧ、あれだけ大量の銃声を聞いたら
外の護衛は来るはずだもんなァ？？

外にいた手前のお仲間は
オレと俺たちの部下が

全員あの世に送っちまった、悲しいなぁ」

近づいて来て
Aの斜め後ろで止まる

クツクツと嘲笑う声に
男の顔が青白くなっていく

ポートマフィアの幹部が2人
仲間なら心強かっただろうに


ｶﾁｬ

ﾓﾌﾞ長「ま、まってくれっ」

Aが男の眉間に拳銃の先端を向ける

『…』

青白くなった肌に冷や汗が流れ落ちた


『＿＿…よぉく覚えておくといい

ポートマフィアは裏切り者には容赦などしない

…まぁ、

こうなる前に
言っておけば良かったのかもね』

…

…

「ﾊｧ、ﾊｧ、ﾋｭｰ…オマエらは、悪m」

ﾊﾞｧﾝｯ…


ﾄﾞｻｯ

『…』


悪魔なんて酷い
場所は違えど

血塗れた裏社会で生きてきた者同士

同じ穴の"ムジナ(なかま)"だろ＿＿＿？

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