〈文豪ストレイドッグス〉名探偵の妹は更にその上を行くらしい 2

54話 ページ10

『早く本当の事を話してよ、兄さん。』



乱歩「本当に勘だけは良いよね。じゃあ単刀直入に言う


A、お前は記憶を消されている。」



『……は？そんな事……』



言葉を繋ごうとして止めた



兄の表情は冗談を言ってる様に見えなかったから



乱歩「Aの異能力に限界が来たから悪化しない様に探偵社にいた記憶だけ消したらしい」



『森さんか……、まぁ納得出来る。それで僕はどうしろと？』



乱歩「Aは……武装探偵社とポートマフィア、どちらに居たい？」



『いきなり難しいの来たね…でも今は、選べないよ』



乱歩「お前は向こうでずっと人を殺してたいか？」



その言葉でAの顔付きが変わった

『っ……そんな訳無いじゃん……！！僕だって嫌だよ！簡単に殺しちゃいけないのは分かるよっ！



でも、マフィアは……僕を一人にしないもん…』



乱歩「A……僕だってもう…！」



『嘘でしょ。昔だってそう言って結局僕を一人にした！

僕は一人で耐えていたのに兄さんは何時でも居場所があって、仲間に囲まれて！


……僕とは全然違う。僕もやっと居場所をを見付けた！

もう一人は嫌。

この気持ちがお兄ちゃんにわかるのっ！？』



そう言ってAは部屋を飛び出した



遠くで乱歩が呼んでいたのなんか気にしない



廊下を走る



この気持ちをどうにかして消したい





ドンッ！


？「おっと、大丈夫かい？」



『す、すいません！あ…！貴方は……太宰さんですよね？』



太宰「覚えててくれたの？嬉しいねぇ！

久し振り、Aちゃん」



太宰はニッコリと微笑んだ



重かった心が少し軽くなった気がした

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