〈文豪ストレイドッグス〉名探偵の妹は更にその上を行くらしい 2

84話 ページ45

Aside

僕の考えは甘かった


マフィアの中でもそこそこ強い僕ならこんな男どうにかなると思っていたから


そのせいで僕は重度の火傷で与謝野さん達に迷惑をかけてる


『三人とも一旦この場から逃げて！此処は僕がどうにかするから』


「何言ってんだい！！そんな足で！」


『今ここで誰かが欠けるよりずっとまし！』


否定するのをどうにか説得する


「……お二人とも逃げてください！此処は僕とAさんでどうにかします！

外にでたら探偵社に連絡を…！」


『何言ってるんだ敦君！君も早く逃げて…』


「今この状況で戦力になれるのは僕くらいですから」


僕を安心させるように笑った彼の目はとても強かった


「…っ、分かった
これ以上怪我したらただじゃおかないよ！」


そう言い残して二人は脱出を試みた


暫くしてから物音が聞こえなくなったということは成功したんだろう


『さぁ、敦君。あそこまで格好つけたんだからその分動いて貰うよ？』


痛む足を無理矢理立たせる


「勿論ですよ…Aさんもあまり無理しないで下さい」


『分かってるよ』


「お、やっと話は終わったか？
此方はお陰で火力が最大までたまったぜ」


通りでさっきより暑い訳だ


『敦君、奴をよく見て一番火の薄い所を狙って

私は気を引いておくから』


「分かりました！」


敦君が持ち前の瞬発力で死角に隠れた所で僕も動き出す

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