儚き天使【賢者の石】 (ページ10)

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「ねぇA、あれどう思う？」

『そうね、2人の頭の中は空っぽだったことに少し驚いてるわ』

「あら、私はポッターの頭が空っぽだって事は分かってたわよ」

結局、3人で一緒に飛行術の授業へ向かった。

初日の授業は簡単で、Aとドラコ、そしてハリーは一発で箒を手に収める事ができた。

そこまでは良かったのだが、乗るとなると話は別のようで。

グリフィンドール生のネビル・ロングボトムが箒を暴走させ転落、先生は戻ってくるまで箒には乗らぬようにと忠告してネビルと一緒に医務室に行った。

そして今、ドラコとハリーがネビルの思い出し玉を巡って言い争いをしているのだ。

地上ではなく空に浮かびながら。

「Aが止めれば、ドラコはやめるんじゃない？」

『…そうかしら』

Aとパンジーは、呆れながらその様子を見ていた。

他の蛇寮生は楽しんでいるように見える。

パンジーもはじめは笑いながら見ていたが、Aが、これがバレたら何点引かれるのかしら…、と発言した事で顔の表情が抜け落ちたかのように真顔になり、静かになったのだ。