81話 ページ34
「お話は終わり？やる気は戻ったかしら。そうでなくちゃ面白くないわ。でも終わりよ」
床からアンの手が伸びてきて掴もうとしてくる。それを裂ける為、跳躍して逃げようとすると、気配を感じた
「もう一体っ！？」
「そちらは二人なのだから当然でしょ？」
上に現れたアンの手にガシッと掴まれ、向こうの扉から手が伸びて来る
部屋に吸い込まれる直前、モンゴメリの胴体に腕に巻き付いていた飾帯を巻き付けて腕を虎化させ、扉に手足の爪を立てて堪える
「っ、谷崎さ＿」
可笑しいな、眠くない筈なのに意識が切れそうだ
自分が今何を云って居るか判らない
瞼が重りが付いたように重くなる
……なぁるほど、交代してくれるのか
それならいっそ、凡て返して上げてもいいのに
「後は頼んだよ…」
彼にしか聞こえない音量で喋った心算だ
＿＿＿＿＿任せて
意識がブラックアウトする直前でそんな声が聞こえた気がした
＿＿＿
＿＿
＿
意識が戻ったのは……
否、戻ってしまったのは交差点のど真ん中
辺りを見渡せばモンゴメリの異能の中に残っていた人物が座り込んでいた
反対側を見ればモンゴメリが見えた。走って寄って行く
「…ごめん、若し、何か僕に……」
敦ならこうするだろうと思い声を掛けたが、キッと涙目で睨まれて何処かに行ってしまった
「あああっ！エリスちゃん！！」
「……」
大きな声に呆れて思わず黙り込んでしまった
あの中年ヤバいな、どんだけ声張れるんだよ
すると此方に駆けて来る足音が聞こえて、振り向けば抱き着いてきた。視界に着物が入ったので鏡花ちゃんだと直ぐ判った
「迎えに来てくれたの？」
「……心配した」
「ありがとう……あ、僕一寸お話ししたいから谷崎さんの所行ってて？」
「わかった」
そちらに行ったのを見届けた直後、後ろから喋りかけられた
「それでは私達は失礼するよ」
「あ、色々有難う御座いました」
「おや、戻ったのかね？」
此方の顔を覗き込んでは少し目を開いてそんな事を口にした
鋭いな
「何の事ですか？」
「……否、何でも」
後ろを向いて去って行くが、その足が止まった
「そうそう、太宰君に宜しくね」
「何故？」
「もう気付いて居るだろう？」
「……では此方からも。お宅の帽子被った幹部さんに飲酒と饒舌には気を付けて、と」
「！」
あの人が振り向く前に皆さんの所へ走った
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銀色ミカン(プロフ) - 1話から一気見しちゃいました！面白いです！更新待ってます。頑張ってください！ (2017年12月17日 2時) (
レス) id: c55513f974 (このIDを非表示/違反報告)
時雨零(プロフ) - お待ちしておりました！おかえりなさい！ (2017年11月14日 0時) (レス) id: 7585b82a1c (このIDを非表示/違反報告)
芋娘＠悪の伝道師?ウリエル?(プロフ) - ﾌｧｯ!?オーストラリア！？あらまー…お気を付けて！！ (2017年10月31日 14時) (レス) id: a51cded6e4 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - オーストラリア！！！羨ましい…！楽しんで下さい！！！ (2017年10月30日 22時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)
ロイゼ@魔法契約民(プロフ) - いってらー、です！ 楽しんできて下さいね(^^*) (2017年10月30日 16時) (レス) id: 677bf3b84c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のんのーー
| 作成日時：2017年10月15日 20時
