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51話 ページ3

頭も躰も洗って、髪がお湯に浸からないように頭にタオルを巻く

ほら、纏めないと右の長い部分がお湯に浸かっちゃうから


中の人はほぼ居ないに等しいから荷物を一箇所に纏めてそのままお風呂に入る



そろっと足を入れると程よい温度を感じる

全身を入れれば思わずはぁ、と息を漏らす



極楽だ




「んお、珍しいな若い奴が来るなンて」


「え、……あ、お兄さんも若いじゃないですか」




話しかけてきた人物を見て咄嗟に対応出来たのは自分でも褒めたい


極楽だったのに一瞬で肝が冷えた

でもその肝が冷えた間も一瞬だ



理由としては、彼方はプライベートだから




「俺は22だぜ?手前にとってはオッサンだろ」


「四つしか変わりせんよ」


「そうか。じゃあまだまだ若く居られるな」


「発言がそれこそオッサンみたいです」


「ハッハッハ!違いねェ!」




その少し高めの声を持ち


小柄だけどここから見ても分かるほど綺麗な筋肉が付いていて


少し長い明るい赤色の癖っ毛


然も頭にタオルを乗せてお団子というレアショットだ




「気に入った。手前、名前は?」




良いのかな、云っちゃって


でも彼方側も多分知ってるだろうし、いいか




「敦です。中島敦」


「ん、敦な。俺は中原中也だ、よろしくな」


「よ、よろしくお願いします」




よろしくして良いのかよ




てか何気に原作でもアニメでもこの人と会ってないから今が初対面だよ、敦


然も初対面の場所が風呂屋………裸の付き合いだね!



ダブルで初めての経験おめでとう




「ンで、何で敦は此処に?」


「僕ですか?そうですね、自分の住む所で風呂沸かすのが面倒臭くなったので、ですかね」


「くっくっ、ンだよそれっ」


「わ、笑わないで下さいよ……それに中原さんは?」


「んぁ、俺か?俺は出張から戻って来て疲れを癒しに、だな」




あ、そういや遠征に行ってたとか云ってたっけ


あれ?じゃあ今、太宰さんは手枷されたまま一人で夜を明かすの?



うっわぁ〜……寂しい


首ギリギリまでお湯に浸かり乍らそんな事を考えては苦笑いした



その時に、隣から物凄く視線を感じた




「何ですか…?」


「否、警戒心がねェなと思ってな」


「……?何故警戒する必要があるんですか」


「そーだなァ……例えば、俺がマフィアだとして手前を狙っているとしたら……」


「ッ!?」




即座に立ち上がる


そして再びお湯に浸かる




「って驚いた方が良いですか?」


「……は?」

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銀色ミカン(プロフ) - 1話から一気見しちゃいました!面白いです!更新待ってます。頑張ってください! (2017年12月17日 2時) (レス) id: c55513f974 (このIDを非表示/違反報告)
時雨零(プロフ) - お待ちしておりました!おかえりなさい! (2017年11月14日 0時) (レス) id: 7585b82a1c (このIDを非表示/違反報告)
芋娘@悪の伝道師?ウリエル?(プロフ) - ファッ!?オーストラリア!?あらまー…お気を付けて!! (2017年10月31日 14時) (レス) id: a51cded6e4 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - オーストラリア!!!羨ましい…!楽しんで下さい!!! (2017年10月30日 22時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)
ロイゼ@魔法契約民(プロフ) - いってらー、です! 楽しんできて下さいね(^^*) (2017年10月30日 16時) (レス) id: 677bf3b84c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のんのーー | 作成日時:2017年10月15日 20時

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