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57話 ページ9

いやぁ、歳頃の女の子ってのは良く食べるね



「たべすぎた」


「そうだね……」



お陰様で財布が軽くて仕方無いよ


国木田さんは軍警の屯所に連れて行くように最後に云われた

鏡花ちゃんに感付かれるな。とね




「……行こうか」


「どこへ?」


「え?」


「私をどこへ連れて行くの」




そんなの無理に決まってるのに


この子だってそんな莫迦じゃない。そこら辺の少女とは違うんだよ、国木田さん



はぁ……君なら慌てて思わずデート場とか口滑らせそうだけど……

よし、それで行こう




「ど、どこってそれは、つまり……えーと、えーと勿論君が行きたくなるような処だよ!行きたい処ない?ほらあの、その」


「……」


「君位の女の子が好きそうな処!例えばデート場みたいな!」


「………」




無言辛いからせめて何か言葉を発してよ……




「ほ…ほら、僕も今日は請暇を出したし君だって外出して遊ぶ事なんて無かったでしょ?付き合うから如何でしょう、一つ羽を伸ばされてみては!」


「デート場?」


「あ、うん」


「貴方と?」


「うん………ん?あっ、あいや、その……」




鏡花ちゃんが本気で照れてるの凄く可愛い

それに笑顔が付けば尚可愛いんだろうな


デートって云っておいて正解だな




「じゃあ、あれっ」




鏡花ちゃんが気を取り直すように云って指差したのはクレープ屋

通り過ぎる女性達の話し声から美味しいという感想が聞こえてきた




「たべたい」


「で、でも先刻あれだけ……」


「べつばら」




キリッとした顔で此方を向いては先刻の照れ工合とはまるで逆


鏡花ちゃんが腕を引いて走り出した



成る程、財布の中身を空にしたいと……








'







それから凡る観光場を巡った


ゲームもしたな


あんみつという字を眺めていたのは無視したけどね





それですっかり夕方になった


もう躰はだいぶ疲れている



若いって素晴らしいね、鏡花ちゃんまだ元気だよ




「もう一つ行きたい処がある」




真逆一日でこんなに横浜を満喫するとは思ってなかった


……国木田さんの説教だけは避けたい




「あそこ」




ゲームで取れた兎のぬいぐるみを抱え乍ら見つめる彼女の視線の先には





屯所が建っていた




「もう十分楽しんだから」


「……捕まれば君は死罪だ」


「マフィアに戻っても処刑される。それに35人殺した私は生きていることが罪だから」




何か言葉を発そうとしたら心臓部に黒が突き刺さった

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銀色ミカン(プロフ) - 1話から一気見しちゃいました!面白いです!更新待ってます。頑張ってください! (2017年12月17日 2時) (レス) id: c55513f974 (このIDを非表示/違反報告)
時雨零(プロフ) - お待ちしておりました!おかえりなさい! (2017年11月14日 0時) (レス) id: 7585b82a1c (このIDを非表示/違反報告)
芋娘@悪の伝道師?ウリエル?(プロフ) - ファッ!?オーストラリア!?あらまー…お気を付けて!! (2017年10月31日 14時) (レス) id: a51cded6e4 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - オーストラリア!!!羨ましい…!楽しんで下さい!!! (2017年10月30日 22時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)
ロイゼ@魔法契約民(プロフ) - いってらー、です! 楽しんできて下さいね(^^*) (2017年10月30日 16時) (レス) id: 677bf3b84c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のんのーー | 作成日時:2017年10月15日 20時

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