もどりたい ページ33
「いいもの見せてあげましょうか」
その一言からこの惨劇は始まった。
『どうせ碌なものじゃないんでしょ？』
「僕が碌でもないからね。当然だよ」
研究員が横を通り過ぎていった途端にタメになりやがった。
と言うか、せめて否定の一つくらいくれた方が良かった...
「無理に人間出さない方がいいって、言ったのは君のはずなんだけど...まぁいいよ。今から見せるものは君の友達さ。研究も最近安定してきてしまって、探求心にかけるんだよ。だから新しい要素を追加してみようと思って」
この時点でやんわりとしたイメージだが、きっとなにか悪いものなんだろうなと空恐ろしく感じていた。今思えば、この時に引き返していたらとも思う。
「ここの扉の先です」
と、足を止める。覚えている人は少ないかも知れないが、例の隠し扉のところだ。
「大丈夫、飛び出しては来ないよ」
『飛び出す？それはどういう――』
そう問いかけたとき、金属が擦れあったような不気味な音を聞いた。
「読んでいるみたいだし、早く行こうか」
何も可笑しなことはないと堂々と中に入っていった。
♯
一言で、かなりショッキングだった。あんまり詳しいことを考えたくないから一年生でもわかるように言う、動物さんと人間さんの足し算したものが檻の中にいっぱい入ってた。
しかし、呼びだされるたびに体を潰されてきて、精神的に鈍感になってきたのか"ちょっと引いた"くらいで済んだ。
『これだけならもう帰りたいんだけど』
「そんなこと言わないで。ほら、このトリなんか可愛いだろう？」
『鳥？』
細切れの肉の塊を無理やり機械とくっつけて、鳥を模ったそれは...それは本当に鳥なのか？
「この子は僕のお気に入りでね。昨日帰ってきてくれた所なんだ」
『何をしに行ってたの』
「人を呼んでもらったんだよ...君も知ってる人。ね、リリィ」
鎖を打ち鳴らし、ケモノを引き連れながら、血塗れのその子は現れた。
ーーー
次回！胸糞＆俺の性癖注意！！！！！興奮しながら書いたから文が変かも！！！！
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作者名：男主愛好家 x他1人 | 作成日時：2020年11月1日 13時
