雨の中 ページ28
ーー・・あれから早いもんで一週間
今日は気分で朝から散歩
・・・副長に呼び出し食らってたの忘れてた
.
空を見上げれば、
傘越しから降る雨に煙草の先が濡れる
.
.
「じめじめして胸糞悪い・・」
雨は嫌いだ
・・・なんでもかんでも流してしまうから。
.
.
.
.
「ーーー・・見つけたぞッ」
「・・・はぁー・・」
.
一週間ぶりのその顔
「なんの用ですかね、正人くん?」
.
・・・無言で取り出されたそれは、
所謂"短刀"といわれる代物らしく。
.
「・・決まってんだろ。あんたを、
殺しに来たんだよ」
.
ぎらりと光る鋭い刃先がみえる
.
「それで、私をひと突きしようってわけですか」
.
「ッ・・・くるな!!」
「何いってんですか。近づかないと刺せませんよ」
.
歩を進める私に対して、後ずさりするそいつ
・・少し長めの正人の髪からは
雨で濡れた雫がおちる
.
.
手から滑り落ちた傘が転がり、
「ぅ・・ッ」
.
その私の手が掴んだ刃先を
・・・自分の喉元につきつける
.
「・・・なに・・して」
「殺すんでしょ?」
震えるその細い手には重すぎる、その短刀。
.
「・・簡単じゃないですか。
お前がちょっと力入れりゃあ、私の喉元に
刃先は食い込みますよ?
・・ちなみに、今私が刃先をおいたところは
急所です。・・出血大サービス」
正人の手には、ぐっと力が入り。
・・・それでも、刃先が私の喉に食い込むことはない
.
「怖いんでしょ」
「そんなわけっ・・」
「あるんですよ」
震えるその小さな手に、もう一本の私の手が重なる
.
「・・馬鹿ですね。私殺すために
危険をおかしてこんなもん入手して。
・・・そんなに憎いですか、私が。
そんなに好きですか、親父が。
自分の手を、血で濡らすのを厭わないほどに」
むけられたのは、鋭い眼光のみ。
・・小さく、歯を食いしばっているようで。
「・・・笑えますねェ
結局お前は、私と同じことしようとしてんですから」
ーーー・・・滑稽ですね
.
あざ笑うかのように。
・・・それに大きく、見開かれたその瞳を見つめて
「私は、間違ったことはしていないと思ってます。・・・お前がどう思おうと、ね」
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シュシュ(プロフ) - 忍霧さん» ですね!おめでとう土方さん! (2016年5月5日 20時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
忍霧 - 土方HPB!!!!!! (2016年5月5日 15時) (レス) id: f0b51b2c34 (このIDを非表示/違反報告)
結鈴(プロフ) - シュシュさん» 良いんですか!?え、神様!!お、お友達、よろしくお願いします!!(*°ω°*) (2015年12月2日 19時) (レス) id: 68ab6cfdb3 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - 結鈴さん» お願いします!お友達も、私で良ければお願いします!( ノ゚∀゚) (2015年12月2日 19時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
結鈴(プロフ) - シュシュさん» では、お言葉に甘えてぜひぜひ描いちゃいます!!あれ、言葉がおかしいようなおかしくないような…←← 明日、明後日までに仕上げて投稿します!!ヤッホゥイッ(>∀<ο)それと、そのー…お友達になれまてn…(かんだ)ゴッホンえと、お友達になれませんk((殴 (2015年12月1日 16時) (レス) id: 68ab6cfdb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作成日時:2014年11月9日 19時