【銀魂】かっこよく生きる為の方法

予想外れ ページ27

今日はせっかく坂田さんとデートだというのに、
先日の電話を引きずり、気を削がれてしまった。


一足先に席に着いた私は、
とりあえずビールの掛け声。





(・・あんのサイコパスクソ女)



何年も連絡なんてしてこなかったくせに。
娘と久々に話しておいて、いいお相手？なにそれ。
せめて恋人はいるのか聞けよ！




「・・ありえない」
「何がありえねーの」

「うおぃ！？」


「女の悲鳴ってのはいつからおっさんのそれと
同種になったんだ」

「・・あのねえ、人間本当に驚いた時には、
"きゃあ"なんて奇妙なファルセットはでないの」




誰しもが口内におじさんを飼っているのだ。
これ常識。男の夢？そんなのクソ喰らえだ。





「今日はまた随分荒れてんな」

「そう？いつも通り穏やかですけど」



嘘。穏やかなわけがない。さすが坂田さん。
私のご乱心を秒で見破った。
まあ、私は性格上、その訳を自ら進んで話すなんて
ことは皆無なわけだが。




「で、今度はなんだよ」



こうやってこの人に尋ねられると、自然に口が
開いてしまうのは、これまで、「どうせ言ってもどうにもならない」と決めつけていた私が、
「この人ならどうにかしてくれるかもしれない」と
根拠のない期待を寄せてしまうからだ。




「・・親から連絡があった」

「親ァ？ったく、なんでお前は面倒ごとが
次から次へとやってくるわけ」

「面倒ごとって決めつけた」

「面倒ごとじゃねーの？」

「面倒ごとだけど」




じゃあ合ってんじゃん、と坂田さん。
そう、大面倒ごとである。


運ばれてきたビールは、一気に半分なくなった。
「女の飲みっぷりじゃねーな」とマジレスする男は
私の身を案じている感じは1ミリもない。

いやはや、事の重大さをわかってないんだこいつは




「・・私、見合いさせられるかも」

「ぶっ、」


むせた坂田さんは、さぞかし激怒して「行くな」と
嫉妬をかましてくれるだろうと思っていた。
・・のだが、




「ぶぁーははは！お前が見合い！？ねーな！」

「オイなに笑い腐ってんだ」

「あほか。見合いっつーのは、無駄に着飾って
本性隠して、聴き心地のいい言葉並べる嘘つき大会だぞ」

「見合いへの偏見甚だしいな」

「だがお前の下品さは厚化粧したって隠れるモンじゃねェからな。すぐバレて相手が逃げ帰る」

「失礼な。私だって"生け花が趣味です"くらい
言えるっつの」



・・なんか総じて思ってた反応と違う！

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