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獣、みたいな ページ6

「本当に地球人なの?あの人、」




部屋を出た私は、ずかずかと大股で廊下を進む




あの目と、雰囲気と、言葉と。
地球人にそれほど多く接触してきたわけじゃ
ないけれど、ーーー彼はなんだか、違う。

どちらかといえば、



(・・・獣、みたいな)



戦場に向かう団長のそれに、少し似通うものが
見て取れた気がした。




大失敗。私の願いは通じなかった。
同じような癖男が二人現れてしまった。

これは、奴が帰るまでおとなしく仕事だけ
しているほうがよさそうだ。



ひとまず、まだ滞っているこれからの進路に
ついて、最終決定を出そうと歩調を早めた時、






「ーーあ、A殿!
ここにいらっしゃいましたか」




ひょこりと顔を出したのは、
一人の団員であった。

柔らかな笑みで話しかけてきたその人は、
前々から、夜兎らしくないなと密かに感じていた者である。ーーいつも隅っこでひっそりと
縮こまっているイメージがあるから。


体格もさして大きくはなく、線も細い。

この常戦場なこの春雨で生きていられるな、と
感心するほどだ。





「どうしたんですか?」


「いやぁ、すみません。保管庫開けてもらえます?調べ物があって」

「調べ物?」


「すぐ終わりますので!」




保管庫の鍵は、基本私の管理である。
ーーまあ、どうせ私も一度寄ろうと思っていたし、ついでだと了承した。








「・・ところで、ーー今、鬼兵隊の高杉さんが
来てるんだとか」

「えぇ、」


「何しに、来たんですかね」


「さあ?団長と懇意だそうですから、
遊びに来たんじゃないですか?」





ーーそういえば、団長は内通者関連だと
言っていたけど。それについて問い詰めるのを
忘れていた。そんなことを考えていれば、

見慣れた保管庫の大きな扉が現れた。
鍵を差し込めば、静かに開き、大きな本棚が
いくつも視界に飛び込んでくる。









「着きまし____、」
「ーーーおとなしくしろ」







部屋に踏み入り振り返った私は、
・・どうやら、後ろにいた彼によって、

壁に押し付けられてしまったらしい。
首を圧迫する腕によって、身動きが封じられた






「突然すいませんねぇ、A殿」

「ッ、」




もう片方の大きな手が、私の口元を塞いだ。

ぞっとするほど→←ゴキブリホイホイ



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設定タグ:銀魂 , 神威 , 第七師団   
作品ジャンル:アニメ
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シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございますっ!そう言っていただけて、私も調子に乗って書きまくります!!笑笑。最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございました! (2017年9月6日 19時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 完結おめでとうございます!!夢主ちゃんが手に入って嬉しそうにする神威が目に浮かびます笑 シュシュさんの作品で毎日毎日息抜きしてます笑 シュシュさんの作品を見るのが毎日の日課になってます笑 新作頑張って下さい! (2017年9月6日 19時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ナナさん» ありがとうございますっ!素敵なお言葉、ありがとうございます!ファンだなんて…、嬉しいです!頑張ります! (2017年9月4日 21時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます…!!もったいなきお言葉でございますっ!受験ですか…お体に気をつけて頑張ってください!もしよろしければ、休憩にでも小説に遊びにきてください! (2017年9月4日 21時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 戦胡蝶さん» ありがとうございますっ!私の作品でよろしければ、ぜひ宿題合間の息抜きにでも使っていただけると嬉しいですっ! (2017年9月4日 21時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年8月29日 11時

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