もう一つ ページ4
「A、お前は峯田の仕事について
全てを知っているか」
「え？・・機械の製造販売じゃないの？
あとは、販売系列店が多いってくらいしか」
突然こちらに振られた話にドギマギしてしまう
見合いの時に繰り広げたマニュアル通りの会話の中で少し聞いただけで、婚約を決めた時も
屋敷に一緒に住むようになってからも、特に
そんな話は聞かなかったし。
正直自信はなかったのだが、小太郎は静かに
うなずいて。
「ーーーそうだ。家電製品を得意とする江戸では名の知れた企業だ。・・だが、もう一つ」
「・・・・・え？」
もう一つ、とは。副業のような類か。
首を傾げた私に小太郎は厳しく目を細めた
「ーーー武器商人」
「・・・・・ぶ、」
武器ィィイ！？、と。私より先に声をあげたのは万事屋の3人である。
「は？その峯田って野郎は武器商人ってことか？・・お前なんつー奴敵に回してんの！？」
「私に言われましても」
「そそそそれってかなり危険じゃないですか？
あっちは人員数に加えて強力な武器ですよ」
「それに比べてこっちは爆弾魔、金欠マダオ、
役立たずメガネかけ機、・・そしてか弱い美少女アル。勝ち目がないヨ」
一気に騒がしくなる一室。案外驚きが少なかったのは私自身で。あの人ならやりかねない、なんて冷静に考えていたりした。
そんな中、「まあ待て」と
制止をかけたのは、まさかの小太郎で。
「別に正面から突っ込むわけじゃない」
「どうするの？」
「今世は、銃刀法違反などという忌々しい規約があるだろう」
「忌々しいって、・・まあ、そうね」
「つまり、武器を売ることも製造することも
禁じられているわけだ」
言わんとしていることの全貌は見えず。
ひとまずその人の意見を聞こうと口を閉じる。
「峯田は武器を製造、ーーさらに他国への密輸を行っていることが、こちらの調べでわかった
だが残念ながらそれがわかったところで、俺達の力ではどうにも事態を動かすことはできん」
峯田が武器を製造している。・・企業が大きく
なるにつれて、得られる後ろ盾、持ち得る権力
などが膨れ上がる。武器商人などという大胆な
禁忌をおかすには、それを世間から隠すだけの
バックが必要ということだ。
そんなものを、私たちのような一般人＋テロリストがどうにかできるわけもない。
「ーーーだが、・・・いるじゃないか
どうにかできる連中が」
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シュシュ☆☆(プロフ) - さざんかさん» 読んでくださり、ありがとうございます！かなり前に書かせていただいたものなので、今も読んでくださる方がいて嬉しいです！ (2022年12月29日 9時) (
レス) id: e568b5485d (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - 更新お疲れ様でした。投稿してくれてありがとうございました。本編でも、特に番外編でも涙を流してしまいました。とても素敵で感動的で、桂小太郎がさらに好きになりました。出会えてよかったと思える作品です。 (2022年12月11日 4時) (レス) @page44 id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 亜麻音さん» ありがとうございます！楽しんでいただけて嬉しいです！！ (2021年8月5日 20時) (レス) id: 226626a196 (このIDを非表示/違反報告)
亜麻音 - 私ズラ大好きなんで、この話見つけたとき凄く嬉しかったです！素敵なお話をありがとうございました。 (2021年8月5日 15時) (レス) id: 0cca164e31 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ゆかさん» ありがとうございます！確かに桂さんオチ少ないですよね…！私も書いててとても楽しかったので、また書かせていただきます！ (2018年3月13日 11時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュシュ☆☆
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年4月11日 0時
