【銀魂】時には時間を忘れて過ごすべし

邪な気持ちは、ない！ ページ7

「・・・いい天気だね」

「この前の雨が嘘みてーだな」





私の定型文に、空を見上げる総悟。
気候も暖かい今日、心地いい風が
そいつの柔らかな髪をさらう。





「ーーにしても、やっとテメェのストーキングから解放されたと思ったのに、また再開かィ」

「ストーキングなんてした覚えねーわ馬鹿者」



以前にも言った。そんな悪趣味なストーキングは断じてしない。





「別に。・・・最近更生したと思って世に放り出してみたものの、目を離した途端にまた私の
スケジュールを乱しやがるから」


「人を犯罪者みてーに言ってんじゃねーや」
「ほぼほぼ犯罪者だろーが」




そうだ。こいつは犯罪者。私が見張ってないと
悪事をおかすのだ。例えば、私の予定狂わせ。
それから、スケジュール無視、それから_____

・・ホラ！もう、キリがない。





(ーーー決して、邪な気持ちは、ない！)




普通に話せてることに嬉しさを感じるとか、
安心するとか、そんなのはアレだ、多分。
・・・アレアレ。

自分に納得させるように激しく頷いていれば、
「で、」と総悟。






「ーーーお前ェ、何で俺のこと避けてやがったんでィ」

「ぶっ！？」





・・・こいつ、今日は少し唐突すぎないだろうか。いや元々タイミングや空気なんてものは
どうでもいいみたいな顔で過ごしてる奴だけど




「さ、避けてなんかないし」

「避けてただろィ。俺の姿見つけるとすぐ廊下
Ｕターンしてたの知ってんだぜィ」

「そそそそれはアレだよ！・・アレ！」


「前までは見つけるたびに長々と説教垂れて
やがったくせにねィ」



「・・・・ひ、人は成長するべし」
「知らねーよ」




なんてこった！私のハイスピードのＵターンが
見切られていたとは。見つからないようにするために逃げ回っていたというのに。ーーそして




(その理由ってのは、ーーがっつり私情だし)



あいつが近頃更生したと思ったから見張りをやめたなんて戯言中の戯言はもちろん嘘だ

今現在もばくばくと音を鳴らす心臓に関係する
ことが真の理由であり。・・ここで、それを
白状するなんてことは、無理だ。




「もー！そんなに私がいなくて寂しかった？」



つまりは、うまく誤魔化すべし。
冗談交じりの誤魔化しをそいつに投げかければ








「ーーーあぁ、ちと物足りなかったかもな」



「・・・え？」




顔を覗き込むが、そらされてしまい。

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